15代目クラウン「若返り」の狙いは達成できたのか 購入者分析でわかった「現代クラウン像」

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続いて「世帯年収」を見てみよう。15代目と14代目の間に大きな差はない。「900万円以上」の割合は、15代目:46.2%、14代目:46.8%と半数近くに及ぶ。

「1000万円以上」は同38.7%、37.8%、「1200万円以上」は同27.2%、25.3%となっている。最近ではあまり聞かれなくなったが、「いつかはクラウン」と言われるだけに、年代・世帯年収ともに高いオーナーが多い。

年代・世帯年収とも高めに分布するクラウンオーナーの「支払い方法」は、どうなのか。結果は、どちらも「現金一括」が60%強を占めていた。全新車購入者に占める現金一括払いの割合は、約6割(全車種・全メーカーの平均値:「Car-kit®」より)である。

それと比べると平均を少々上回る程度であるが、クラウンは車両本体価格が高額であることを考えると、この現金一括の割合は高いと言えるだろう。参考までに以前、紹介したアルファード、「ヴェルファイア」の現金一括割合は、アルファードが44%、ヴェルファイアが39%であった。

クラウン→クラウンの乗り換えが多い

次に、クラウンの購入前に「前有車種(=前に所有していた車)」を確認する。リピート購入者が多いトヨタ車全般に言えることではあるが、中でもクラウンはクラウンからの乗り換えが多いのが特徴的である。歴史の長い車種ならではの特徴だ。

ちなみに、前有車に占めるトヨタ車の割合は、15代目:86%、14代目:84%とほとんど変わらない。改めてトヨタ販売店の顧客基盤の強さが見えてくる。

“クラウンからクラウンへ”と乗り継がれることが多いのはわかったが、クラウンはフルモデルチェンジのたびに少しずつキャラクターを変えてきている。オーナーがクラウンに抱くイメージに、変化はあるのだろうか。15代目、14代目それぞれのオーナーの意見を見てみよう。

スコアが高く、15代目と14代目の間で変化の少ないのが、「高級」「信頼できる」「品質が良い」「伝統的」「安全」の5項目である。いずれも、普遍的な、“まさにクラウン”といったイメージである。

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