15代目クラウン「若返り」の狙いは達成できたのか 購入者分析でわかった「現代クラウン像」

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安全性が求められている点に関連して、「装備/アクセサリーの購入実態」の結果も紹介する。

新車購入時にドライブレコーダーを装着したかを見てみると、14代目では33%であったのに対し、15代目では53%にまで上昇している。もちろんドライブレコーダーは、カーショップ用品店などでも購入可能なため、装着率はさらに高くなるはずだ。

最後に、「自動車ついての価値観」のデータを見てみよう。このデータは、各項目について「あてはまる」と回答した人の割合を示している。

15代目と14代目で比較した際に、差分が大きかった項目の上位をピックアップすると、「地位やステイタスをあらわすクルマに乗りたい」「クルマは気分をリフレッシュできるものだ」と、「クルマを所有すること/運転すること」を好む人が、15代目のほうが多いことが読み取れる。

「先進性を感じられるクルマに乗りたい」も15代目のほうが高くなっており、新しいテクノロジーも求められている。先程の安全性に加え、先進性に関する感度が高いという点も15代目クラウンオーナーの特徴として記述できるだろう。

オーナーの年代構成に変化はなかったが、求められることは変化している。もちろんトヨタ初のコネクテッドカーとして発売された、という意味付けは強く影響しているはずだ。

「国産高級セダンの代名詞」として

トヨタ自動車のクルマ情報サイト「GAZOO」には、次のように記述されている。

「クラウンの歩みは、絶え間ない挑戦と革新の歴史です。クラウンは、人々がクラウンに期待するものは何かを見つめながら、常にお客様の期待を超えた感動を実現するために、世界初日本初の技術を積極的に採用してきました。新たな道を、クラウンが最初に示す。それがやがて時代のスタンダートになる。新しい技術は常にクラウンから始まる。それは日本を代表する高級車としての責務だと考えます」

自動車業界が大きな変革期にある中、初代モデルの発売から65年以上が経過しているクラウンも、世の中の流れとともに変化している。

トヨペット「クラウン」として登場した初代モデル(写真:トヨタ自動車)

「どこを変え、どこを変えないのか」「SUV化するのか/しないのか」といったニュースも出ている中、国産高級セダンの代名詞として今後の姿に注目したい。

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三浦 太郎 インテージ シニア・リサーチャー

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みうら たろう / Taro Miura

北海道大学大学院理学院卒業後、インテージ入社。自動車業界におけるマーケティング課題の解決を専門とし、国内最大規模の自動車に関するパネル調査「Car-kit®」の企画~運用全般に従事。

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