楽天は、なぜ「1000億円M&A」を決めたのか?

三木谷浩史会長兼社長が語る戦略の核心

山田:楽天のビジネスモデルの特徴は、楽天カードを含む金融と両輪で伸びていくというものです。やはり海外売り上げを伸ばしていくためには金融機能が重要になるのでは?

三木谷:そうですね。楽天は三つのピラー、すなわちイーコマース、コンテンツ、ファイナンスを、今までのクローズ型からオープン型に変えていこうと考えています。ところが、ファイナンスの場合、免許制が非常に大きなポイントになってくるわけです。アメリカではアメリカのバンキングライセンスが必要になりますから。もちろんバンキングライセンスをとれたところでは自分でクレジットカードを発行していきます。台湾は取れたんで、台湾はやります。

ただ、アメリカの場合、今のところはパートナーシップで進めていきたい。すでに提携によって楽天カードを発行しており、これはうまくいっています。イーコマースの会社の中でペイメントをやっている会社はけっこうありますが、ピュアに金融を手掛けているのは楽天だけだと思います。自前、パートナーシップの両面から、金融についても国際化していこうと思ってます。

モバイルでは体験の共通化が重要

山田:Ebatesはスマートフォンなどモバイルでの利用が増えているようです。そうした中で、モバイルを活用したイーコマースはこれからどのように進化していくと考えていますか。

三木谷:モバイルでは、どこのお店でも同じインターフェースで買える、ということが重要になってくると思います。パソコンの場合には、ショップごとにデザインが違っていてもいい、と思いますが。モバイルになってくると画面サイズが限られているので、チェックアウトのプロセスなどは共通化しているほうが圧倒的にいい。

たとえば、Ebatesには、セフォラ、ベストバイなどたくさんの有名なお店が入っている。だったら楽天の会員はEbatesから入って買い物をすればいいわけです。これこそが会員ビジネス、つまりメンバーシップビジネスですよね。GoogleやAmazonにどうやったら勝てるか、勝てないまでもそれなりに今後も成長していけるか、と考えた時に、うちは会員ビジネスに、しっかりポジショニングしていくべき、と思っています。

これまでの会員ビジネスはクローズドだった。そこを変えて、人を呼びこんで来るトランザクションの部分はどんどんオープンにしていく。そこが今回の大きなポイントなんです。

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