知られざる韓国の実力、その強さと脆さ

 


 リーマンショック以降の世界同時不況から一足早く抜け出した韓国。韓国銀行(中央銀行)は7月12日、2010年の経済成長率をこれまでの5・2%から5・9%へと上方修正した。低成長が続く日本とは対照的だ。

 経済の好調を示すかのように、ソウルやその近郊では、大規模開発が進行中だ。中でも象徴的なのは、日本でも知名度が高いテーマパーク・ロッテワールドに隣接して、15年に完成予定の「第2ロッテワールド」。地上123階建て、555メートルとなる世界第3位の高層ビルを中核に、世界最大級のショッピングモールやシネマコンプレックスなどを建設する。総工費は2兆5000億ウォン(1750億円、1ウォン=0・07円)。オフィスや高級ホテルも備え、「ソウル、大韓民国の“顔”になる」と、ロッテ物産(本社ソウル)の金明洙専務は意気込む。

 

またソウルに近い京畿道華城市では12年の完成を目指し、テーマパーク・ユニバーサルスタジオの建設が進んでいる。同スタジオでは世界最大級の規模だ。

韓国経済の躍進を支えるのが、中国やインドなどの新興国での韓国企業の強さである。サムスンやLG、現代自動車といった企業がリスクを恐れず進出。市場ニーズに合った製品を投入し、ユーザーの支持を広げてきた。品質もこの10年で劇的に改善された。

「スピード経営」「大胆な投資」「ハングリー精神」--。成功を収める韓国企業の特徴にはいくつもの共通点が見られる。財閥オーナーによる果敢な経営判断が奏功してきた。

1997年の金融危機(いわゆるIMF危機)によって韓国の企業は変わった。韓国・漢陽大学経営学部の韓正和(ハンジョンファ)教授は、「韓国企業は未曾有のリストラを経て、この15年間でデジタル時代に合う経営のパラダイムシフトが進んだ」と指摘する。

 

 

 

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