「数学的思考の欠如」が経験に固執する企業を生む 「言うべきことを言わない」組織が生まれる理由

一番「ジワリときた」2021年の言葉
毎年さまざまな流行語が生まれる。年末になれば、そうした流行語に賞を出すような企画もある。筆者の中での個人的な流行語大賞というほどのものでもないが、昨年、生まれたものの中で、ひどく引っかかったのはこの言葉だ。
「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない姿勢」
報道でも話題になったので覚えている方も多いかもしれない。これは、11月26日に金融庁が出した「みずほ銀行及びみずほフィナンシャルグループに対する行政処分について」という文書の中に書かれた一文である。
この一文は「システム上、ガバナンス上の問題の真因」としてあげられた4項目の1つだ。公文書というより、どちらかというと「入社1年目の振り返り研修」などで言われそうな言葉である。
「子供に対する説教のようだ」という声も聞いたし、精神論めいていると感じた方もいるだろう。しかし、この内容を聞いて「ゾッ」としたビジネスパーソンもまた多かったようだ。
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