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私たちが日々「罪悪感」にさいなまれてしまう理由 「社会のルール」「マイルール」の罠

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石川:アップグレードする人は、ルールを破ったり壊したりして新しくしていくわけだから、罪悪感を抱いているかもしれないね。本人はそう思っていなくても、そこについていく人たちとか。

佐渡島:正義感の場合もあるよ。むしろ今までのルールのほうが罪で、「壊すべき」だと考えている人たちだったらね。古い産業をつぶすのって、今までの人たちに「無価値」と言っているような罪悪感があって、でも同時に「社会を更新するんだ」という正義感も味わえる。

「罪悪感/背徳感/正義感」の関係

羽賀:ふと思ったんですけど、「罪悪感」と「背徳感」って違う感情なんですかね?

佐渡島:背徳感は、社会のモラルに反していることじゃない? そしてそれを心のどこかで喜んでいる。不倫とか。

石川:「背徳感」って字がいいよね。「徳」に対して背を向けている感じ(笑)。道徳に反していますよ、これは。

佐渡島:あとは、ルールをちょっと破っているというよりは、過剰に破っている状態かな。

ダイエットしているときに、少しのカロリーオーバーだと罪悪感だけれど、すっごいオーバーしたらもう背徳感。カロリーゼロ飲料は罪悪感を消してくれるし、逆に揚げ物なんかは背徳感を抱きそう。

とすると、「罪悪感/背徳感/正義感」は近い感情なの? 同じ事象に対して、3つの感情を抱く可能性があるということだよ。すごくない?

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石川:倫理の三角構造だ! 「ジレンマ」はAかBのどちらかだけど、この場合は3つだから「トリレンマ」。なので「倫理のトリレンマ」と呼ぶことにしよう。

佐渡島:ちょっとした発見だね。僕は、ルールの真意を見直すようになってから、罪悪感を抱かなくなったなあ。

羽賀君、今回の考察で少なくとも締め切りに対しては、罪悪感を抱かなくなっているかもよ?

羽賀:「俺はマンガを作っているんだ! いいものを世に送り出すという正義感でやっているんだ!」と(笑)。

石川:編集者にも、「締め切りなんて遅れて当たり前だろう。誰と仕事していると思っているんだ?」と!

佐渡島:そうそう。「ほかのマンガ家は必死に締め切りを守ろうとしているのに、俺は堂々と締め切りを破る!」という背徳感も一緒にさ。いいねえ、背徳感を味わいながら締め切り破るの(笑)。

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