新庄剛志「部下のやる気を引き出す」掌握術の本質 破天荒なBIGBOSSの裏に正統派のマネジメント
バラエティ「自分はOK、選手はNG」
冒頭に挙げたように現在、新庄さんはバラエティへの出演を重ねていますが、すべては「ファイターズの名前を世の中に出していく」ための行動。
12月9日の「アウト×デラックス」では、「これからキャンプ行くまでに15本くらい(バラエティに)出るのかな。出て日本ハムファイターズを売らないと。それが今のいちばんの仕事だし。そこからマスコミの方がいっぱい来てくれて、あとは選手(がプレーを見せていく)。『見られてますよ』『さあ行きなさい』『チャンスですよ』って」と、その真意を具体的に語っていました。
しかも選手のやる気を引き出すだけでなく、「本当は出たくないのよ、テレビ。俺だってゆっくり休んで女の子と温泉行きたいよ。撮られてもいいから、日替わりで女の子かえたいのよ」と笑わせてバラエティのスタッフや視聴者を満足させられるバランス感覚が、現在の出演ラッシュにつながっています。
その一方で、「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」(テレビ朝日系)へのレギュラー出演などで球界トップクラスのエンターテイナーと言われる杉谷拳士選手には「バラエティNG」を要請。つまり、「自分はいいけど、選手はダメ」という方針なのですが、「選手として期待しているから」という理由がはっきりしているだけに、選手やファンからの支持を集めています。
それ以外でも新庄さんはバラエティ出演を巧みに利用して、常識や慣例にとらわれない方針を次々に公表。
打順の組み方について、「僕の4番バッターって6番バッターなんです。6番がいちばんランナーたまってるんで。で、4番バッターが足の速いバッター。内野をしていたとき、2アウト満塁で足の速いバッターがいてゴロが来たらあわてて、悪送球とかして2点入ってたので」。
開幕戦のパフォーマンスを聞かれ、「俺はないけど選手はある。1つ言えるとしたら僕がサードコーチャーに立って、足の速い子がサードランナーにいたら、『今行け』とホームスチールさせたい」。
調子が悪いときの対処法について、「とにかくバットを置いて忘れなさい、遊びに行きなさいと。門限なんてなくていいから」。
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