年末調整「書類提出でミスした」人がすべきこと 漏らしやすい控除もチェックしておこう

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書類の提出漏れで、もっと節税できたのに損してしまっているようなケースがあります(写真:saki/PIXTA)
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年末調整は、1年に1度、会社勤めの方の税金を精算するために行われる手続きです。どうせなら、たくさん還付してほしいですよね。でも、提出を求められた証明書類(保険料控除証明書など)が漏れていると、返ってくる税金は少なくなってしまいます。また、もっと節税できたのに、そのことを知らずに損してしまっているようなケースもあります。
では、ウッカリ書類の提出を漏らしたり、年末調整の控除漏れを見つけたときには、どうすればよいのか、知らずに損しがちな節税策には何があるのかなどを、『自分ですらすらできる確定申告の書き方 令和4年3月15日締切分』をもとに解説します。

年末調整での節税ポイントは?

年末調整で少しでもたくさんの税金を返してもらうためには、必要な証明書類を漏れなく揃えて、会社に提出する必要があります。証明書類を紛失して、「会社に言われた提出期限までに提出できなかった」とか「面倒くさい」などと、提出を逃してしまうと、返される税金も少なくなってしまいます。また、忘れがちですが、次年度以降に給料から天引きされる住民税も高くなる点にも、留意しましょう。

年末調整というのは、会社を通して行う確定申告のミニ版です。そこで、経理では、次のようなことをして、税金計算を行っています。

①年末調整に必要な書類を提出してもらう→②1~12月の給料・賞与を足して年収を算出し、「所得」を計算する→③提出書類(①)をもとに、その人が受けられる「所得控除」を計算して所得から引き、「課税所得」(税額計算のもとになる)を計算する→④課税所得にかかる税額を計算する→⑤提出書類(①)をもとに「税額控除」を計算し税額から引く→⑥1年間に給料から天引きした所得税と⑤の金額を比べる→⑦もらいすぎている税金があれば還付し、税金が少なければ徴収する。

多くの場合、毎月の給料から引かれている税金のほうが多くなりますので、その分の税金が還付されます。上のうち、①の年収を変えることはできませんので、会社員の節税ポイントは、③「所得控除」や⑤「税額控除」をいかに大きくできるかにかかっています。

会社員の節税策を今一度確認してみよう

では、会社員の節税策である所得控除や税額控除にはどのようなものがあるのかを、改めて確認していきましょう。所得控除というのは、文字通り、「所得」から「控除(=引く)」ことのできる項目のことで、年末調整で受けることのできるのは、下図の④社会保険料控除〜⑭基礎控除です。

一方、税額控除の代表的なものは、住宅ローン控除(正式名称「住宅借入金等特別控除」)です。ただし住宅ローン控除を初めて受ける年は、確定申告が必要になります。年末調整で控除を受けることができるのは、2年目以降です。

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