DCIで測った「都道府県別デジタル度ランキング」 2021年には地方で進展し、地域間格差が縮小

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次に4つの構成要素別にスコアの高い上位10都道府県をみてみよう。

「ネット利用」の数値が最も高いのは神奈川(19.7)で、東京(17.7)、沖縄(17.0)、山梨(16.2)、埼玉(15.9)が続く。沖縄県は2020年調査でもネット利用のスコアが高く、全国的にみて市民のネット利用が相対的に高い。

「デジタル公共サービス」の数値が最も高いのは神奈川(22.9)で、埼玉(22.0)、愛知(21.5)、東京(21.3)と大都市圏が続く。ちなみにデジタル公共サービスのスコアは、多様なオンライン行政サービスが提供されているかどうかだけでなく、市民がそれを利用しているか否かも考慮している。

「コネクティビティー」の数値が最も高いのは、東京(21.4)で、神奈川(18.2)、埼玉(17.1)、愛知(17.1)、京都(16.8)が続く。最後に「人的資本」だが、東京(17.8)が最も高く、京都(16.6)、福井(16.5)、埼玉(16.4)、徳島(15.5)が続いている。これらの都府県の市民は相対的にIT・デジタルスキルが高いといえる。

2021年はコロナ禍によってDCIスコアが上昇 

次に1年前(2020年7月)から今回(2021年7月)へのスコア変化をみてみよう。ご覧いただくとわかるように、ほとんどの県でDCIはこの1年間に上昇している(縦軸でプラスの領域)。DCIが下がっているのは東京都、広島県、千葉県、熊本県の1都3県だけである。今回のDCIランクで上位に入っている神奈川県、埼玉県、愛知県はこの1年間のデジタル化の進展が大きかった。

そしてこの1年間で最もデジタル化が進んだのが宮城県で、前回の46位から今回は24位へと順位を大きく上げている。そのほかにも岐阜や徳島、高知、そして東北、北海道などの地方部でもスコアの上昇が著しい。この背景には長引くコロナ禍の影響がある。2020年は大都市圏中心に感染者数が拡大していたが、2021年の夏には全国的に感染者数が拡大、その結果地方のデジタル化も加速化したとみてよさそうである。

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