中国EV「小鵬汽車」、自動運転タクシー参入の思惑

走行データの上積みで自社技術の進化目指す

小鵬汽車は車両の製造だけでなく、自動運転技術の開発も自ら手がけている。写真は2021年11月に発表した新型SUV「G9」(同社ウェブサイトより)

中国の新興EV(電気自動車)メーカーの小鵬汽車(シャオペン)は、2022年後半に「ロボタクシー(無人自動運転タクシー)」事業に参入する。同社の創業者で董事長(会長に相当)を務める何小鵬氏が、2021年11月23日に開示した2021年7~9月期決算の説明会で明らかにした。タクシーやライドシェアの運営会社と提携し、小鵬汽車製のEVに(専用の)ハードとソフトを搭載。都市部の一般道路上でのサービス提供を目指す。

小鵬汽車は自社開発したスマート運転支援システムの最新版「XPILOT 3.0」を2021年初めに発表。このシステムは自動制御により、(走行している)道路の識別、追い越しおよび車線変更、法定制限速度に対応した加減速、高速道路の出入り口での合流・分離、(緊急時などシステムが対応できない状況での、ドライバーへの)運転交代警告などを実行可能だ。ただし、これらの機能は現時点では高速道路だけで使用が認められている。

小鵬汽車は2022年前半にも(関係当局の許認可を得て)、一部の都市の一般道路上でもXPILOT 3.0の機能を使えるようにする計画だ。「ロボタクシーは1台で毎月8000キロメートルから1万キロメートルの走行データを収集できる。わが社が自ら事業化することで、走行データの蓄積をさらに上積みし、自動運転アルゴリズムの安定性と安全性を高められる」。ロボタクシー事業に参入するメリットについて、何氏はそう説明した。

「ロボタクシーの運営はパートナーに任せる」

何氏によれば、EVメーカーとしての小鵬汽車の強みは、完成車の製造能力と自動運転技術の自社開発能力を両方兼ね備えていることだ。ロボタクシー参入の最大の狙いは、走行データの収集を通じて自社の自動運転技術を進化させることにあり、「ロボタクシーの事業運営はパートナーに任せる」と何氏は構想を語った。

本記事は「財新」の提供記事です

なお、同じ日に小鵬汽車が開示した7~9月期の業績は、売上高が前年同期の2.87倍の57億2000万元(約1029億円)に達した一方、純損益は15億9000万元(約286億円)の赤字を計上した。赤字額は前年同期より4割近く増えており、同社は人件費や研究開発費の増加を理由に挙げた。

小鵬汽車のEVの販売は(中国市場のEVブームに乗って)急拡大が続いている。7~9月期の納車台数は前年同期の3倍の2万5700台を記録。これは2020年の年間販売台数に迫るほどの数字だ。

(財新記者:黄栄)
※原文の配信は11月24日

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