働きバチのあまりに儚い一生を私たちも笑えない 一生かけてスプーン1杯に集めるハチミツの重み
一生かけてスプーン1杯の蜂蜜を集める
ミツバチは、その一生をかけて、働きづめに働いて、やっとスプーン1杯の蜂蜜を集めるのだという。
何という憐れな生涯なのだろう。
働きバチは働くために生まれてきた。
ミツバチの世界は階級社会である。ミツバチの巣には1匹の女王バチと数万匹もの働きバチがいる。女王バチから生まれた働きバチはすべてメスのハチである。この数万の働きバチたちは、自らは子孫を残す機能を持っておらず、集団のために働き、そして死んでいくのである。
ミツバチの世界では、たくさん生まれたハチの幼虫の中から、女王になるハチが選ばれる。その選抜の過程など詳しいことはわかっていないが、選ばれた幼虫はロイヤルゼリーという特別な餌を与えられて育つことによって体長12~14ミリメートルの働きバチよりも体の大きな体長15~20ミリメートルほどの女王バチとなる。そして、女王は卵を産み子孫を増やしていくのである。
働きバチにとって、巣の中にいる大勢の仲間は同じ女王バチから生まれた姉妹である。姉妹は親から遺伝子を引き継いでいるから、仲間を守ることが、自分の遺伝子を守ることになる。そのため、彼女たちは巣の仲間のために働くのである。
そして、姉妹の中から女王バチが選ばれれば、そこから生まれる次の世代は、働きバチにとっては姪っ子になる。自らは子孫を残せなくても、自分の遺伝子は受け継がれていくのだ。
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