「上司への報告方法」でわかる一流になる人の思考 重要なのは「主人公は自分である」という視点

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「主人公思考」を持った一流のプレイヤーになるためには、一つひとつの作業の先にある「目的」を見据えた仕事をすることが大切になります。

ですが、若手社員と接していると「各論で話しているな」と思うことがよくある。今目の前にある仕事にとらわれていて、その先にある「目的」を見失っていることが多いんですね。

僕が総合プロデューサーを務める『アイドルマスター』において、IP(キャラクターなどの知的財産)を開放する、というプロジェクトが進行していたときのこと。その事業成果について、担当プロデューサーに発表してもらう機会がありました。

最初は僕もなるほどね、と思いながら聞いていたのですが、いつまで経ってもこのプロジェクトとして出すべき結論が見えてこなかった。

事業の「目的」と「手段」が入れ替わった

IP開放のそもそもの目的は「CtoC事業のテスト」でした。CtoC事業とは、一般のユーザーが個人同士で商取引を行うこと。フリマアプリやネットオークションがその代表です。

ユーザーの皆さんに『アイドルマスター』というコンテンツの二次創作を自由に楽しんでほしい、という想いもありましたが、それはあくまで「手段」。極端なことを言えば、コンテンツはほかの作品でもよかった。

ところが、プロジェクトの現場レベルではキャラクターがどう使われたか、というポイントにばかり焦点が当てられていた。

プロジェクトメンバーの実際の仕事内容から考えると、そうなってしまうのもわかるのですが、本当に報告すべきはCtoCの事業に対してどんな考察を持ったか、どういうノウハウが蓄積されたか、という部分。これがないと検証ができないのですが、時間が経つにつれ、事業の「目的」と「手段」が入れ替わってしまったんですね。

次ページ都度、本題に立ち返ることが必要
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