唯一といえる例外は生活保護で、住まいがない状態でも今いる場所で申請する「現在地保護の原則」が適用されます。ですが、自治体側が、窓口で申請を拒む水際作戦をおこなうケースがあるのです。
本来はこれ自体が違法行為で、あってはならないことです。ところが、昨年4月の第1回目の緊急事態宣言時に、東京23区で生活保護の申請件数がかなり増えたにもかかわらず、かなりの人が追い返されました。
生活困窮の相談に対して、きちんと生活保護につなげる自治体もある一方、とにかく追い返す、1人だとダメでも私たちのような支援者が同行すると応じるなど区によって対応にバラツキも見られ、若い人に対しては「親元に戻れば」と諭す職員もいました。
若年層の生活困窮者は、虐待があって親との関係が悪かったり、親自身も貧困で頼ることができなかったりすることも多いのに、そうした事情を考慮せずに追い返そうとするのです。
利用していない困窮者の3割超「家族に知られるのが嫌」
生活保護は世代を問わず忌避感が強く、制度につながれていない人がたくさんいます。生活保護を利用していない生活困窮者に理由を尋ねるアンケートをおこなったところ、3割超が「家族に知られるのが嫌」と答えました。
この記事は有料会員限定です
残り 2725文字
