追加のHYBRIDはロッキー/ライズの本命なのか? 日産e-POWERと同じシリーズ方式で開く新境地

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モーターは、発電用駆動用の2つを並列配置。構成ギア数を最小化することで小型化を図り、最小回転半径は「ヤリス」といったSUVでないコンパクトカーに迫る5.0mと、小回りのよさを実現している。

バッテリーは、エネルギー密度の高いリチウムイオン電池を採用。4.3Ahとコンパクトな容量にすることで、性能とコストのバランスを取ったと説明された。このバッテリーはリアシートのクッション下に搭載され、ロッキー/ライズの強みである、室内空間とラゲッジ容量を削ることなくハイブリッド化を図っている。

注目の燃費は、コンパクトSUVクラスでトップレベルの28.0km/L(WLTCモード)。2030年度燃費達成基準を100%達成したことで、重量税は免税、環境性能割は非課税と、税制面からのコストパフォーマンスもアピールポイントとした。

ダイハツがうたう3つのセリングポイント

今回、新開発されたe-SMART HYBRIDは、3つのセリングポイントを持つという。1つめは、「電動感」。

電動車特有のレスポンスのよい加速性能により、アクセルを踏み込んだ瞬間から一気に力強さを発揮。その加速度は、従来に対し約2倍であるという。

また、アクセルの踏み戻しだけで加減速が可能な「スマートペダル(S-PDL)」を搭載することによりペダルを踏みかえることなくスピードコントロールができるため、渋滞時やカーブ、アップダウンの多い道路など、頻繁に加減速が必要なシーンで、操作低減と快適性向上を図る。扱いやすさを考慮して、低速でクリープ走行を残していることも特徴だ。

スマートペダルはON/OFFが可能となるスイッチがつく(写真:ダイハツ)

セリングポイント2つ目は、「静粛性能」。停車時やエンジンを稼働させずに走行できる低速域では、エンジン音なく静かに走れる。

電動車では、エンジン音がないことでかえって車体やタイヤからの走行音が気になってしまうものだが、ロッキー/ライズはそれに対応し、ダッシュサイレンサーの3層化やフードサイレンサーの遮音性向上、フェンダー後端へのウレタン追加、アンダーカバーへの吸音材の追加などを行っている。

3つ目のセリングポイントは「価格」で、ロッキー/ライズとも2グレードあるハイブリッドモデルのエントリー価格は、220万円を下回る。参考までに、「ヤリスクロス HYBRID」のエントリー価格は、228万4000円だ。

なお、1.0リッターターボに代わって2WD車には1.2リッター自然吸気エンジンが搭載されたが、こちらの燃費は20.7km/L(WLTCモード)で小型SUVガソリン車No.1。2030年度燃費達成基準を75%以上達成で、重量税50%軽減、環境性能割1%課税の税制優遇を受けることが可能だ。

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