茶道をたしなむ人が究極のおもてなしを学べる訳 お茶碗を回す作法に込められた相手への思いやり
新型コロナウイルスの蔓延により、外国人の方々が日本にいらっしゃる姿を見かけることがめっきりなくなりました。
一方、以前の状況を思い返すと、外国人の方々が日本にいらして感動していたのは、日本食やお寺・神社仏閣などの日本文化はもちろんのこと、日本の「おもてなし」に触れることができたからのように思います。
例えば、旅館に泊まると従業員の方たちが、お客様の姿が見えなくなるまで頭を下げてお見送りをしてくれたり、飲食店に入れば、すぐに温かいお手拭きと冷たいお水をウェイトレスの方が持ってきてくれたりと、その細やかな心遣いに感動される外国人の方々をたくさん見てきました。
その「おもてなし」ですが、語源は
「ものを持って成し遂げる」
「表裏なし」
という言葉から来ており、意味するところは「表裏のない心でお客様をお迎えする」ということになります。
「おもてなし」は茶道にあり
そして、この「おもてなし」は茶道にありといわれています。
茶道ではお客様をもてなす際にお客様のことを想いながら、準備をします。
どのようなお道具の組み合わせにするか、どのようなお菓子をご用意するか、当日ちょうど綺麗にお花が咲くように心を配り、掛け軸は何を飾るかなどことこまかにお茶室にいらっしゃるお客様の顔を想いながら準備します。
ですから、その日のお客様によってお茶室内の様子も変わってきます。
そして、一度として全く同じお茶室が生まれない理由がここにあります。
一碗のお抹茶を堪能してもらうのにこれだけの想いを込めるのです。
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