買ってはいけない!「戸建て」見分けるプロの視点 コロナのいま「狭小戸建て」は買うべきか

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今後も時代の経過とともにニュータウン内の中古戸建て住宅はどんどん売り物件として登場し、価格も安くなっていくでしょう。しかし安ければ買い、という時代もすでに過ぎました。大量の家が余っていく時代に、ニュータウンはもはやその役割を終えているのです。ニュータウンの中古、その多くは「買ってはいけない」です。

敷地は狭いが、床面積90㎡程度を確保した3階建て住宅

最近よく不動産屋のチラシ広告などで目につくのが、敷地は60㎡程度と狭いのですが、建物は床面積で90㎡程度を確保した3階建て住宅です。私の知り合いでも、都区部などでこうした家を買った人が何人かいます。かなりよく売れているようで、こうした住宅を専門に扱って業績を急伸させている業者が、数多く出てきています。

敷地が狭いので1階はピロティにして駐車スペースにしているものもあります。リビングやダイニングは2階に設け、1階と3階部分に寝室を設けるようなスタイルが主体です。

こうした家が都内や近郊で増えてきたのには、理由があります。大量相続問題です。都区部に家を構えていた戦中世代は、これから相続が頻発します。その数の多さで時代を圧倒してきた団塊世代もそろそろ後期高齢者の仲間入りを果たすと、否が応でも相続が発生します。

彼らが持つ住宅は多くが敷地面積で60坪程度です。家自体は相当築年が経過しているので、古家では売りづらいです。そこで家を解体撤去して更地で売ろうとしても、彼らの住む都区部、たとえば世田谷区や杉並区、練馬区などは地価が高い。坪当たりで230万円から250万円程度となれば、土地だけで1億5000万円。新築の家を建てれば総額で1億8000万円に達してしまう。これではなかなか買い手がいない、ということで土地を分割するのです。

まずメリットを挙げてみましょう。

これらの住宅は、住宅地の中では比較的地価の高いエリアで供給されているという特徴があります。したがって住環境としてはよいエリアでリーズナブルな価格で戸建て住宅に住めるというメリットがあります。駅に近い場所であれば、車はカーシェアなどを利用すれば、狭い敷地をより有効に活用できます。

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