身近な起業を支える創業融資、創業保証

アドバイス、情報提供の仕組みも充実

○「新創業融資制度」(国民生活事業)
・対象者: 創業前や創業から間もない方(税務申告2期未満)
・融資限度額: 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
・返済期間: 15年以内(運転資金5年以内)
・融資利率: 各貸付制度に定める利率に0.85%上乗せ(2014.8.20現在)
・担保・保証人は必要なし。
 
○「新事業育成資金」(中小企業事業)
・対象者:新たな事業を事業化させて概ね7年以内で、事業の新規性・成長性が見込まれる等一定の要件を満たす方。
・融資限度額: 6億円
・返済期間: 15年以内(運転資金7年以内)
・融資利率: 特別利率③(基準利率-0.9%)、6年目以降は基準利率+0.2% (上限3%)
 
「女性、若者/シニア起業家支援資金」(国民生活事業、中小企業事業)
 ・対象者: 女性又は30歳未満か55歳以上の方で創業前や創業後7年以内の方
・融資限度額:(国民生活事業)7,200万円(うち運転資金4,800万円) 
         (中小企業事業)7億2,000万円(うち運転資金2億5,000万円)
・返済期間: 15年以内(運転資金5年以内)
・融資利率: 特別利率①(基準利率-0.4%)
※技術・ノウハウ等に新規性がみられる場合等は金利をさらに引き下げ

また、新規性・成長性の高い企業向けには、融資による債務が貸借対照表上で負債とならない(金融検査上自己資本とみなすことができる)「資本性劣後ローン」があります。この制度は無担保・無保証・期限一括返済で、本融資制度が呼び水となることで、民間金融機関からの借り入れも期待されます。

○「資本性劣後ローン」
・対象者: 新事業に取り組む方等で、地域経済の振興に資する事業、先進性、新規性又は技術力が高い事業等を行う方 
・融資限度額:(国民生活事業)3,000万円、(中小企業事業部)3億円
・返済期間:(国民生活事業)7年以上15年以内
(中小企業事業)7年、10年、15年
・融資利率: 業績に応じて設定(国民生活事業)0.90%~7.25%、(中小企業事業)0.40%~6.35%

なお、基準利率は国民生活事業の場合1.75%、中小企業事業の場合1.65%です(貸付期間5年以内、平成26年8月時点)。

これらの融資の申し込みに当たっては、融資申込書類とあわせて「創業計画書」の提出が必要になるのですが、実は、この創業計画書が融資を受けることができるかどうかの鍵となります。創業計画書は、事業を開始するために必要なことをまとめた基本的なビジネスプランと言えるもので、創業の動機、経営者の略歴等、取扱商品・サービス、取引先・取引関係等、従業員、借入れの状況、必要な資金と調達方法、事業の見通し(月平均)をシートに書き込みます。

日本政策金融公庫創業支援部の山田康二部長は「起業に対する熱い想いが第一なのですが、同時に一定の客観性をもって創業計画をつくる必要があります。将来予測も、楽観シナリオ、悲観シナリオといった複数のシナリオを描いておくべきです」と言います。また、同創業支援グループの森本淳志氏は「起業家の相談にのることはたいへんですが、やりがいのあること。一緒に考えるようにしています。創業計画書は、実際の事業の進展に合わせて修正が効くかたちにできると良いですね」とアドバイスをします。

公庫ではホームページで融資に関する基本的な情報や融資を活用しての創業事例を紹介しています。

その中の動画では創業計画書の記載の留意事項として、次の点をあげています。 

○動機・略歴: 具体的かつ客観的な根拠を経験を踏まえて記入。
○商品・サービス: 提供する商品が本当に顧客に求められているのか、他店よりもよいものなのかを示す。
○必要な資金: 設備資金は過大になりがち。必要な資金の積み上げは複数の見積もりで比較。運転資金は十分に余裕を持って(事業が軌道に乗るのは平均7ヶ月以上)。
○事業の見通し: 希望的観測でなく客観性を高める。飲食店であれば、単価×席数×回転数×営業日数で売上を予想。売り上原価は業界平均で算定。
また、各支店での「創業サポートデスク」や、全国6箇所に設置した「ビジネスサポートプラザ」で創業計画書の書き方や融資の手続きについての相談に無料で対応しています。
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