「MAZDA 3/CX-30」発売2年で明暗わかれた理由 販売台数の変化に見るマツダSUV戦略の是非

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その後は順位を落とすものの、12月までに2万4667台を販売して、年間ランキングでは23位を獲得。実質、半年間の販売で約2万5000台という成績は、マツダにとっては十分すぎるほどのものだろう。

事実上の先代モデルとなるアクセラは、年間販売で約2万5000台であったのだ。それを、新しいMAZDA3は半年で達成した。スタートダッシュとしては大成功だったといえる。ところが、2020年になると様相が変わってくる。

「MAZDA 3」のインテリア。質感の高さに定評がある(写真:マツダ)

2020年上半期(1~6月)は9968台で、37位。2020年は通年でも1万9215台で35位となったのだ。

半年間しか売っていない初年度よりも、2年目の通年のほうが少ない。そして、2021年上半期(1~6月)もランキングも9237台で35位と、ほぼ前年と同じペースとなっている。

2019年9月の11位を最高到達点とし、2020年以降は年間2万台規模のペースで安定しているわけだが、アクセラ時代よりも、若干数字を落としているのが残念なところだ。

デビュー直後からベストセラーとなったCX-30

CX-30は、MAZDA3と同じメカニズムを持つSUVだ。ざっくり言えば、MAZDA3のSUV版であり、トヨタ「カローラ」から生まれた「カローラクロス」や、「ヤリス」をベースとした「ヤリスクロス」と同じ生い立ちとなる。価格は約240万~270万円で、MAZDA3とほぼ変わらない。

「CX-30」のエクステリア(写真:マツダ)

2019年9月に予約受け付けを行い、翌10月より発売を開始。初月となる2019年10月の販売ランキングには、21位(2525台)で初登場した。順位はそれほど高くはないが、それでもマツダ車としてはトップ。

その後もCX-30は好調を維持して、翌2020年4月までマツダ車トップを守り続ける。2020年上半期(1~6月)のランキングでは1万5937台を販売して24位となり、マツダ車としてナンバー1であった。

また、2020年の通年(1~12月)では、2万7006台で27位に。マツダ車トップの座こそ「デミオ」から名称変更した「MAZDA2」に譲るものの、ルーキーでありながら堂々の“マツダ車ナンバー2”となったのだ。

ちなみに2021年上半期(1~6月)のCX-30の販売は、1万1661台(30位)。マツダ車としてはMAZDA2、ミドルクラスSUVの「CX-5」に続く3位のポジションを守る。デビュー2年目で、CX-30はすっかりマツダの主力モデルに成長しているのだ。

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