「地味につらい口内炎」を繰り返さない予防策 どのような形と色なのか、確認してますか?

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一度できてしまうと治るまで何かと気になってしまう口内炎。そんな口内炎の種類や予防・治療をお伝えします(写真:Xeno/PIXTA)

なんとなく疲れたとき、気づくと口腔内にできている口内炎。1日中ジクジクと痛むため食事や睡眠が妨げられ、仕事のパフォーマンスも落ちるなどストレスの大きい疾患ですが、様子を見ているうちに治るためそれほど対策をせず、その結果、同じようなことを繰り返してしまっている方も多いのではないでしょうか。今回は身近な健康トラブルである口内炎について、その種類や予防・治療をお伝えしたいと思います。

口内炎には2種類ある

口内炎の原因はさまざまであり、一般的によく見られるのはアフタ性口内炎とカタル性口内炎と呼ばれるものです。疾患の名前は一見するとなじみのないものですが、アフタ性口内炎はいわゆる縁が赤く、中心は白く浅い窪みがあるポツポツとした丸い潰瘍で、カタル性口内炎は「口の中が荒れた」と表現されるような口腔内の赤い腫れや水ぶくれです。いわゆる口内炎になったことのある方は、このどちらかにあてはまるのではないでしょうか?

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そのほか、ヘルペスウイルスやカンジダ菌による感染症、ベーチェット病や潰瘍性大腸炎といった全身性疾患によっても口内炎は引き起こされることがあります。

さて、アフタ性口内炎は先述のとおり周囲が赤く、中心が白い境界のはっきりとした潰瘍で、口腔内の粘膜、唇の裏側、歯肉、舌によくみられます。症状は潰瘍のある部分の痛み、食べ物がしみるといったものです。原因は栄養素や睡眠が不足することと考えられており、繰り返しできるものは「再発性アフタ性口内炎」と呼ばれます。通常は1~2週間で治りますが、ベーチェット病といった全身疾患や舌癌が原因のこともあるため、なかなか口内炎が治らない場合や、範囲が広くなってくる場合は、リウマチ・膠原病科や口腔外科などの受診を検討しましょう。

アフタ性口内炎はできてしまうと、市販の鎮痛薬や貼り付け剤で痛みを抑える対症療法で痛みがおさまるのを待つことになります。「自然軽快」(自然と快方に向かう)するという意味では軽い疾患ですが、口内炎が治るまでの間、食事のたびに食べ物が染みたり、痛みで睡眠が浅くなってしまったりとQOL(生活の質)が下がるほか、これらによってますます栄養や睡眠が不足して口内炎の再発につながるという悪循環となるため、口内炎をつくる前の予防が大切です。

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