転職活動の新常識「リファレンスチェック」の中身 欧米で主流の人材確認手法、オンライン化で普及

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では、企業はリファレンスチェックを通して何を見極めたいと考えているのか。従来のリファレンスチェックでは、申告された経歴等の内容に誤りがないか、身柄がきちんと保証されているかといった確認が主な目的だった。しかし、最近のリファレンスチェックに期待される役割は、「スキル・カルチャーとのマッチング」へと大きく変わりつつある。

というのは、採用後の早期離職は、大きく「スキル・カルチャーのミスマッチ」に起因しているからだ。求めるスキルの基準を満たしているか、自社のカルチャーや理念にフィットしているかを、選考の中で見極めたいところだが、履歴書や面接だけで把握することはかなり難しい。さらにいえば、精度の高い見極めの手段を一般化・標準化することはさらに難易度が上がる。オンラインでの面接が主流になりつつある昨今ではなおさらである。

業務実績や成果を客観的に把握

そのため、現職・前職の上司の客観的な視点から評価が得られるリファレンスチェックには、スキルやカルチャーに対するマッチング精度を高める効果が期待されている。現職・前職での働きぶりや他者との関わり方、業務実績や成果などを客観的な視点から把握することで、選考の中だけではあらわにならない、求職者の本質的なスキルや仕事をするうえでの人間性を掴むことができるのだ。

「ASHIATO」の導入企業に話を聞いても、リファレンスチェックのメリットを感じている企業は少なくない。

たとえば、とあるIT企業では、「ASHIATO」を活用することで、自由度の高い自社のワークスタイルにフィットする人材の採用に成功している。

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