疲れ抜けず悩む人に急増「主食抜きすぎ」の大問題 食事内容を「見える化」すれば改善策を打てる

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食事内容をしっかり把握できると、自分には関係がない「余計な情報」に振り回されなくなります。「○○には△△がいい」といった小手先の情報ではなく、まずは土台をしっかりつくること。家の建築にたとえるなら、基礎工事をしっかりすることです。いま現在、なんらかの疲労感を感じているなら、最も欠けているものから埋めていくようにしてください。

とくに「主菜」の欄が埋まっているかどうかは要チェック。メンタル面でもフィジカル面でも、調子がよくない人は主菜、つまり、たんぱく質が不足している場合が大変多いからです。ちなみに、現在の日本人のたんぱく質の摂取量は、戦後まもない1950年代とほとんど変わりません。

たんぱく質は心の動きに影響する神経伝達物質セロトニンやドーパミンにも関係しているため、不足するとフィジカル面だけでなく、メンタルの不調につながる場合があります。

ただ、最近私のところにくるクライアントのなかで、疲労感を訴える人には「主食」が不足しているケースも増えてきました。いわゆる糖質オフの影響もあり、主食については、むしろ摂らないことを健康的だと考えている人も多く、食べることに抵抗がある人も多いと感じます。

自分自身の「行動ログ」を記録して判断する

最適な主食の量にはいろいろな考え方がありますが、まずは自分自身の「行動ログ」を毎日記録しておきましょう。それを判断軸にすることができます。

例えば、主食を抜いたときに「疲れやすい」「間食の頻度が高い」「集中できていない」などの記述があれば、いまよりも少し量を増やしたほうがいいでしょう。試しにしっかり食べた日はどうなのか、気持ち控えめに食べた日はどうなのか、その違いを比べてください。

また、便秘気味なら、おそらく主食を抜きすぎています。炭水化物は悪者のように思われることがありますが、糖質と、食物繊維という素晴らしい栄養素が合わさったものが炭水化物です。ごはんは食事に占める容量が多く、主食をいたずらに抜くと、食物繊維の量がごっそり減ってしまい、お通じが悪くなりやすいわけです。

最近、脳腸相関というキーワードがよく聞かれるようになりました。緊張やストレスを感じるとお腹が痛くなるなど、体と心のつながりを感じることは日常にもあると思います。ここでのポイントは、腸と脳は密接に影響を及ぼし合っていて、腸内環境が脳の活動にも影響を及ぼすということ。メンタルや仕事のパフォーマンスにも影響があるものとして、「たかが便秘」と放置しないことが大切です。

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