ビジネスだけでなく、プライベートでも地区の役員や、PTAの係などをお願いされる場合もよくあります。
このようなときも曖昧な返事は厳禁です。「迷っているだけだ」と思われると、必ず相手は押してきます。できない理由をはっきりと伝えましょう。
「NO」を言うことにためらう必要はありません。逆にこちらの気持ちをはっきり伝えるほうが、その後の人間関係にとってプラスになるはずです。
ただ、「NO」と言いたくても、時として、相手の勢いに押されて、「YES」と返事をせざるをえなくなる場面はあるものです。
相手の勢いが強いときは、そこから一時的に距離を置くことが最善です。
「少しお時間をいただけますか。○日までには返事を差し上げます」
と伝えるのが無難です。
周りがOKと言っているときに、自分だけがNOと言うのが気まずい、という人の場合も、勢いに負けてついついYESと言ってしまうことがあります。
すると、その後、1人で悶々とどのようにしてキャンセルしたらいいかを考え、悩み続ける羽目になります。
そうなる前に先手を打って一呼吸を置くようにしましょう。それからいつまでに返事をするかを相手に伝えます。自分が冷静になれる程度の時間を空けてください。
目上の人にも使える「うまい言い方」
相手が目上の人だったり、重要な取引相手だったりすると、頼み事をなかなか断りにくいケースがあります。このようなときは自分以外の人を使って断る方法がおすすめです。
例えば、次のような言い方です。
「私一人の判断では荷が重すぎますので、社に帰り、上司と相談のうえ、返事をさせていただければと思います」
「この案件は私の裁量だけで決めることはできませんので、上司ともども充分に検討して、返事をさせていただきます」
この場合、実際に自分に裁量があってもなくても使って構いません。すぐに断ると相手に失礼になると判断した場合、口実として使ってもいいと思います。相手も言われたからといって嫌な気持ちにはなりません。
本当に荷が重い場合はもちろんのこと、ビジネスでの駆け引きではこのような言い方をよく使います。
相手の勢いが強い場合、本当に迷っている場合、一時的に時間を作りたい場合、すぐに断ると失礼な場合。まさにいろいろなパターンに応用できる方法です。みなさんも断る言い方の1つに加えてみてはいかがでしょうか。
言いにくいことを伝えなければならない場面は、日常、ビジネスで多々起こることです。そんなときに拙著「相手に納得してもらえる言葉」「関係を崩さずに受け入れてもらうフレーズ」など、言いにくいことを伝えるコツを満載した『困ったときの言いかたルール:「言葉選び」「タイミング」「心くばり」』を参考にしていただけると幸いです。
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