欧州でみた野々村議員、中国人、そして日本食 夏休み特別編、欧州で日本のことを考えた

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わざわざ、ヨソモノ丸出しの私たちに聞くことはないだろうと、とっさに3人は別方向に散りました。彼は私にしつこく何やら話し続けるので、私は失礼なほどつっけんどんに「ノーノー、アイ・キャント・スピーク・イングリッシュ」とだけ言って、バッグを抑えて無視しました。娘たちもバッグを抱え直しているのを確認しながら。

私の前の白人女性が彼を避けて立ち去り、その空席にその男性が大げさに騒いで座りました。男性は妊婦を立たせたまま支えていて、そして彼らは次の駅で一緒に降りたので、二人は一行だと知りました。美紀ちゃんに、「次の駅で降りるなんて、怪しいね」というと旅慣れしている美紀ちゃんが「他の人に降りる駅を聞いたのかもしれない」と言います。全然ワルに見えない風貌なのです。

そして、そのまた次の駅で降りた私たちは改札口で、切符を入れた財布を出そうとした美紀ちゃんが、財布をすられたことに気づいたのです。以前にも目撃したことがありますが、彼らはグループで動いています。すぐに降りるからと美紀ちゃんは、バッグのボタンを閉めず、財布がわずかに外から見える状態だったようです。

カモを物色した彼らは、電車内で一人が地図を平げた瞬間には、別の人が後ろから地図の下に手を伸ばしていたのです。もし美紀ちゃんがすられた瞬間に気づいても、地図の男は戦利品を持っていません。共犯者が別にいます。旅慣れしている美紀ちゃんの一瞬の油断を見逃さなかった、プロの仕事でした。

パリやバルセロナ、スイスの観光地では、日本語のガイドがなくとも中国語のガイドがあることはよくありますが、駅構内では現地語と日本語放送があります。「スリが多いので、気をつけてください」。日本人はいつでも見張られていると覚悟した方がよさそうです。

日本でも物騒な事件が続いているようで、安心できないのはどこの国も同じですが、こちらのスリも相当なものです。

日本食レストランに、閑古鳥は生息していない

これも言い古された言葉ですが、日本食はどこでも大人気です。今回話題にしますのは外食・中食・内食でいう中食に限ろうと思います。

外食は私の目には、東京ほど各国のレストランが揃っているわけではありませんが、行くところに行けばあるはずで、内食は私があまり知らないだけで、あのスーパーに並ぶ食材が、幾様にも調理されるはずですから。

日本で中食として想像されるものには、パッと思い浮かぶだけでお寿司、各種和風弁当、中華やイタリアン、洋風惣菜のお弁当やまたはそれらが混合のお弁当、うどん・ソバや丼もの、お好み焼き・焼きそばにカレー、焼き魚、肉・魚・野菜の煮物等々、挙げればキリがありません。

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