首相4候補「中国や北朝鮮への防衛、私の考え方」 米「中距離ミサイル」の日本配備をどうする?
北朝鮮にミサイルを打たせないためには?
このうち、北朝鮮が15日に弾道ミサイルを発射し、日本のEEZ(排他的経済水域)内に落下させたと推定されることをめぐり、「北朝鮮にミサイルを打たせないために必要な抑止力」について議論。
高市氏は「精密誘導ミサイルの配備は絶対だ」と強調し、「偵察などに必要な無人機の導入」や「電磁波を使った防衛力強化」を訴えた。また「敵基地の無力化をいかに早くするか。人工衛星への妨害は技術的にはできる。これを自衛隊の任務として認めるかどうか」と提起した。
岸田氏は「ミサイル迎撃態勢、イージス態勢を絶えずブラッシュアップさせることが重要」と指摘。「第1撃のみならず、第2撃に備え、敵基地攻撃能力を含む抑止力」の必要性を強調した。河野氏と野田氏は「情報収集能力の強化」を訴えた。
番組では、軍事力を増強させる中国に対する抑止力についても議論。米国が、沖縄や台湾を結ぶ第1列島線への中距離ミサイル配備を検討していることを取り上げ、専門家の「日本などへの配備を想定している」との見解を紹介した。これを受け、4候補が首相になった時に、米国からの正式要請があれば、中距離ミサイルの日本配備を受け入れるかどうか尋ね、受け入れる判断をする候補者に挙手を求めた。
この質問に4人の中でただ1人、高市氏だけが手を挙げた。高市氏は「この中距離ミサイルは必ず必要だ。日本を守るために必要だ。むしろ積極的にお願いしたい話だ」と述べた。
岸田氏は「全く否定するものではない」と述べる一方で、「日本に対する具体的な提案を聞かずに賛成か反対かを言うのは控える」とした。
野田氏は「前のめりの話、結論ありきの議論は極めて危険だ。抑止力の前にあるのは最善の外交だ。軍備の話から始める抑止力は考えられない」と表明した。
河野氏は「日本と米国の役割分担が決まらないうちに受け入れる、受け入れない、の議論をしても無意味だ。それは勇ましく『やれ、やれ』と言うような人が喜ぶだけで、日米と中国の安定につながる議論ではない」と指摘した。これに対し、高市氏は「勇ましく『やれ、やれ』という話ではない。日本国民の命と領土を守るために絶対に必要なことだ」と反論した。