次期総理に伝えたい「世界標準の財政政策」の正解 ケチにも浪費にもならない「賢い投資」が常識

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さて、ここから本論に入ります。

なぜ日本の財政政策は成長に寄与してこなかったか

日本は財政出動を増やす必要があります。日本の政府支出を対GDP比率で見ると、先進国平均よりは高いですが、その大半は社会保障が占めるようになってしまっています。経済を成長させるための、いわゆる生産的政府支出(productive government spending:PGS)は先進国平均の3分の1程度しかありません。日本では、研究開発・設備投資・人材投資という「三大基礎投資」を増やすための財政出動は不可欠です。

一方、インフレ率2%目標の達成や、需給ギャップを埋めるという単純かつ抽象的なマクロ目標を達成するために財政支出を増やしても、その効果は薄いと思います。なぜかというと、それではただのバラマキや既得権益を守るための財政出動になりがちだからです。バラマキ型の財政出動は、欧米では1970年代に否定されています。日本でも1990年代から2003年あたりまでにバラマキ型の財政出動が頻発されましたが、なんの経済成長にもつながりませんでした。

つまり、財政出動をするかどうかは議論の焦点ではなく、何に使うかを重視するべきなのです。

経済産業省が発表した「経済産業政策の新基軸」という資料では、マクロ経済政策に以下のような「新たな見方」が生まれている可能性が指摘されています。これは今後の財政政策を考えるうえで、とても興味深いです。

単なる量的な景気刺激策ではなく、成長を促す分野や気候変動対策などへの効果的な財政支出(ワイズスペンディング、生産的政府支出(PGS))による成長戦略が、新たな経済・財政運営のルール

これは極めて重要な指摘です。今回は、新たに提示されたこの財政運営ルールを考えていきたいと思います。

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