「惚れたら負け」結婚希望の30代女性が学んだ忍耐 2カ月連絡が途絶えた相手と結婚した経緯

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「忍耐」を発揮し結婚した女性が語ることとは……? (イラスト:堀江篤史)
<夫は優しくて真面目なだけが取り柄です(笑)。5歳年下ということもあり、だいたい私が主導権を握って、自分の思いどおりにやっている結婚生活だと思います。どこか抜けていたり頼りないところもある夫のことを、母親のように叱ったり、感情的に怒ったりしてしまうことも日常茶飯事です。
それでも、私が思うどおりに振る舞えて、幸せな結婚生活を送れているのは、心根が優しくて真面目な夫のおかげだと思います。(中略)なんだかノロケばかりになりそうですが、どうぞよろしくお願いします>

昨年11月に本連載の出演申し込みフォームに丁寧な長文メッセージが入った。関東地方で専業主婦をしている長岡紀香さん(仮名、40歳)からだ。大学院では日本語教育を学び、海外で日本語教師として働いた経験もあるらしい。5年前に夫の智也さん(仮名)と結婚して、現在は2歳半の息子との3人で暮らしている。

紀香さんは関西で生まれ育った子どもの頃から結婚願望があり、学生生活を終えて数年働いたら専業主婦になりたい「潜在意識」があったと明かす。実際、20代半ばで幼なじみの男性と再会して結婚しようと思っていた。しかし、それは果たせずに別れてしまい、5年間ほどは思わせぶりな男たちに振り回される日々が続いたという。

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「その気もないのにデートはしてくれる男性は何を考えているのでしょうか? 私は性的魅力が足りないのでワンナイト目的ではないこともわかっています。好きだと告白しても『君には恋愛感情は一切ない』とこっぴどく振られたり。思い返してもすごく恥ずかしいし、時間の無駄でした。モテを楽しみたいだけ? あの人たちには怒りの感情すらあります」

Zoom画面の向こう側で元気な息子くんをあやしながらも猛烈な勢いで話し始める紀香さん。出演申し込みフォームに書き込んだ直後に智也さんが新型コロナウイルスに罹患してしまい、年末年始は家庭内が危機的な状況にあったようだ。現在は落ち着いているようだが、とても「ノロケばかり」な雰囲気ではない。婚活および結婚生活のあれこれを打ち明けないと気が済まないようだ。息子くんにはバナナを与えてもらい、紀香さんの話を聞くことにした。

初めて付き合ったのはスペックが高い幼なじみ

「24歳のときに小学校時代の同級生とSNSを通じて再会したんです。お互いに初めて異性と付き合いました。彼は小学校のときから頭がよくてスポーツ万能。いわゆる理系男子で、ちょっと偏屈なところがあるけれど大手メーカーの研究職でした。正直、結婚相手としてのスペック的にはすごくよかったと思います」

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