日本人が勉強しても「英語」ができない単純な理由 留学や英会話学校行くだけではできるはずない
講師の多くは他のアジア諸国でも指導経験があったので、日本以外ではどうだったかを聞いてみました。例えば子ども向けのレッスンの場合、中国や韓国では「小学4年までに英会話を習得する」「中学入学から2年間で英語を話せるようになる」といったゴールを設定し、毎日通うケースがほとんどだそうです。
これらの国は日本以上に学歴による格差が激しいので、親は子どもの受験が近づいたら勉強に専念させたい。ただし、将来いい仕事に就くには英語力が必須なので、受験勉強が始まるまでに会話に困らない程度にしておく必要がある。
そこで明確なゴールを設定し、限られた期限内で英語をマスターするために、子どもを毎日レッスンに通わせるのです。本人も「受験勉強が本格的に始まるまでに話せるようになろう」と思ってレッスンに集中するので、着実に英語をマスターできます。
「勉強」の投資対効果を考えるべき
子どもの例を挙げましたが、他の国では大人の場合も「いつまでに○○がしたいから、毎日通う」とそれぞれに学習計画を作った上でレッスンに通うのが当たり前とのことでした。
ゴールが明確か、曖昧か。その違いでこれほど決定的な差が生じるのです。
勉強したのに何も得られないとしたら、これほどもったいないことはありません。学習にはコストがかかります。人生において貴重な「時間」と「お金」を投資するのですから、本来ならできるだけ多くの利益を得たいと考えるのが当たり前です。
ところが、ビジネスや金融投資では当然のように考えることが、学習では頭から抜け落ちてしまいます。特に、留学のように高いお金がかかる学習法を選んだ場合、投資対効果(ROI)は限りなくゼロに近づいてしまいます。「英会話学校に10年通っているのに、いまだに英語が話せない」というケースも同様です。
とはいえ、日本人はライフデザインを描くことにも、それに連動した学習のゴールを設定することにも慣れていません。
「いきなり人生をデザインしろと言われても、どうすればいいかわからない」
そんな戸惑いがあって当然です。
そこでお勧めしたいのが、「ロールモデル」を見つけることです。皆さんにも「あんなふうになれたらいいな」と思う人がいるのではないでしょうか。それは身近な上司や先輩かもしれないし、有名な経営者や起業家かもしれないし、ニュースや書籍でその活動や生き方を知って感銘を受けた人物かもしれません。
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