締め切りは「守る」ではなく「延ばす」のがいいワケ 「忙しい」という理由で依頼を断ってはいけない
筆者がお勧めするのは、依頼にノーと言うときのための方針を立ておくこと。ある経営者は何か依頼があったときに、話し合いの依頼にはイエスと言い、行動の依頼にはノーと答えることにしていた。さらに、ノーを言うための標準的な理由を考えておきましょう。繰り返しになるが、「忙しい」「時間がない」は望ましくありません。金銭、健康、家族にまつわることを理由にするのが望ましい。
「締め切り」を延長したほうが成績がよい
依頼を断る代わりに、もっと時間を求めてもいい。
仕事では、締め切りが時間のストレスの大きな原因だ。自分のスケジュールを管理できていると感じるための単純で強力な手段に、調節可能な締め切りを先延ばしするというものがある。これは簡単そうに聞こえるけれど、私たちは締め切りの延長を求めるのを避けることが多い。
なぜなら、あまり有能ではなく、やる気がないように見えてしまうことを心配しているからだ。ところが、私たちはそんなふうに思われる可能性を過大評価している。
私が調査したところによると、締め切りが過ぎる前に、課題に取り組む時間の追加を求めているかぎり、じつはたいていの上司はその願いを受けたときのほうが、「やる気があるのだな」と思ってくれる。同僚や上司は、嫌な顔もせずに延長を認めてくれる可能性が高い。
逆に、ストレスを感じていながら、締め切りの融通が利く課題に、もっとかける時間を求めなかったときには、出来栄えがいまひとつのまま提出することになる。自分でも満足がいかないし、同僚や上司もがっかりさせてしまう。それこそ、避けようとしていたことにほかならないというのに。締め切りの延長を求めるのを避ければ、従業員の成績は落ちかねない。
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