「自分の天職とは何か?」悩む人のための処方箋 人気企業に入っても辞める人が多くいる理由
若いうちは、「自分の天職は、なんだろう」と、悩むことがあります。ただ、こればかりは実際にやってみないとわかりません。仕事をしていくうちに、こういう仕事が自分に合っているとわかってくる。
誰にでも、個性があります。体力のない人は、肉体作業はきつく感じるでしょう。人と話すのがとても苦手だという人は、接客業はつらく感じるかもしれません。計算が苦手な人は、会計や経理などは面倒に感じるはずです。しかし逆に、体を動かすのが大好きという人もいれば、人と接しているのが楽しいと思う人もいれば、計算に打ち込んでいるのが全然苦にならない、という人もいます。
ですから、自分に何があっているのか、何が好きなのか、自分に問いかけ対話することで、あなたにぴったりの仕事のほうへ導かれていくでしょう。
人気企業に入っても辞めてしまう理由
それから、給料が良いからというだけでは、なかなか仕事は続きません。どこか、自分の好きなことでないと、仕事は苦痛に感じます。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがあります。ほんとうに好きなことであれば、どんなことであれ、それで食べていけるようになるものです。わたしの人生の経験上も、そう思いますし、周りを見ても、好きなことを仕事にしている人は、誰もが充実した人生を送っています。
日本経済新聞社とマイナビが共同で行った調査によると、2022年卒業予定の文系大と学生の人気企業ランキングは、1位が東京海上日動火災保険、2位が第一生命保険、3位が味の素、4位が伊藤忠商事、5位がニトリ、6位ソニーミュージックグループ、7位バンダイ、8位損害保険ジャパン、9位サントリーグループ、10位講談社となっています。
ベストテンに、保険会社が3社入っています。わたしが大学生のころも、人気ランキングには、銀行や保険会社などの金融系の会社が、ズラリと並んでいました。金融業界は、給料が高いので、人気があるのでしょう。
ただ、人気につられて金融系の会社に入ったものの、厳しいノルマと、苛烈な出世競争で疲れてきってしまい、やめていく人はたくさんいます。よく耳にするのが、自分の良心との葛藤に耐えられないケースです。お客さんが損することがわかっていても、自分の営業成績を上げるため、商品を売らなければならない。半分、人をだますような商品を売る仕事が、はたして正しい仕事なのだろうか…? そんな良心の呵責から、気持ちがだんだんなえていくのです。
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