また、多くの学生が企業のオンライン対応に不満を述べている。
「オンライン面接の際に、ハウリングがすごく、集中して面接を受けることができなかった」(文系・中堅私立大)、「音声やカメラのテストを事前にしてほしい。ほとんど聞き取れない社員の方に何人も遭遇した」(理系・旧帝大クラス)と散々だ。ハウリングは、複数の担当者が、席が近い環境でログインしていることで起こりやすい。事前に簡単に確認できることである。
「当日のZoomのURLを間違われたことが多々あった」(文系・上位私立大)という初歩的なミスもあるようだ。
オンラインツールの不満もある。企業ごとにばらばらのツールなので学生はやりにくい。下記を読むとわかるとおり、学生の多くはZoomを支持している。
「オンライン面接のツールを統一してほしい。Zoom、Teamsなどさまざまで、それぞれで画質や音質も異なった」(文系・上位私立大)
「重いアプリを使ったオンライン選考はやめてもらいたい」(文系・旧帝大クラス)
就活で最も大きな支出は交通費。以前から交通費の支給を望む声はあった。ただ、昨年と今年はコロナ禍によって対面選考が激減し、オンラインが主流になった。しかし、そういう状況でも「素の学生」を知りたいと、対面での面接を求める企業は少なくない。学生はその要望に従っているようだが、最終面接や地方学生への配慮を求める声はかなりある。
「最終面接で本社に向かったのに交通費の精算がなかったこと。1次2次なら納得できるが、最終くらいは出してほしい」(理系・その他国公立大)
「このようなご時世に対面での面接をするのなら、せめて一部でもいいので交通費を支給してほしい」(理系・上位国公立大)
「地方格差(情報や交通費)を考慮してほしい」(理系・早慶大クラス)
社会人失格の面接担当者
選考プロセスになって、企業と学生は初めて出会う。ほとんどの人間は初対面が苦手だ。大学のキャリアセンターでは学生にドアの開け方、立ち居振る舞い、着席、笑顔、明朗な受け答えなどを指南するが、面接担当者は意外と教育されていないことが多い。
人事部だけでは手が足りないので、他部署の部課長に援軍を頼むこともある。その結果、素人が学生に対応することになる。初対面の人に接する場合は「穏やかに」「わかりやすく」話すことがコミュニケーションの基本だが、なぜか威圧的になる“社会人”が目立つ。
「就活生を見下したような態度は控えてほしい」(文系・その他私立大)
「企業からスカウトメールを送ってきたのに、面接官の上から目線な態度」(文系・その他私立大)
「オンラインでの圧迫面接はやめてほしい」(文系・中堅私立大)
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