新卒採用でこの数年目立つ現象は、就活口コミサイトの活躍だ。なぜ学生が口コミサイトを利用するかというと、企業への就職活動では自分の選考状況がわからないからだ。
最終面接を終えても、落ちていればサイレントで無視されるのが日本の新卒採用だ。こういう状況を変えてほしいという要望は多い。一言でいえば、「選考フロー(採用プロセス)の透明化」だ。
「選考フローを透明化してほしい。突然内定を出されてオワハラを受けると、こちらとしても困る」(理系・旧帝大クラス)
「採用フローが不鮮明な企業があり、ゴールが見えないこと。次に切り替えたいのでお祈りでも早く連絡してくれるとありがたい」(文系・上位国公立大)
学生の立場に立つと、非通知電話は迷惑だ。下記にあるように、かけ直せない。どこからかかってきたかがわからない。企業の立場では、学生への連絡をアウトソースしている場合、人事部の電話番号と異なるため、折り返しの電話をかけ直せないようにしているのかもしれないが、そういう理由ならメールで連絡すべきではないだろうか?
「折り返しがあると人事の業務が増えて大変なのはわかるが、学生はいつでも電話に出られるわけではないし、大切な連絡を待っているとき、電話に出られなかったことに対し不安に駆られる」(文系・早慶大クラス)
エントリーシートに対する不満
エントリーシート(ES)に関するものも多かった。ESは選考の入り口に位置するが、企業説明会の前に提出を求める企業がある。しかし、説明会に出席しても応募しない学生にとっては無駄な負担である。
紙での提出は手書きということになるが、これも学生は嫌がっている。手書きの労力が大きいし、オンライン提出でない理由がわからないからだ。またESの受領メールを出さない企業もあるようだ。
ESの歴史は30年ほどだが、当時はネットではなく、紙媒体・手書きだった。しかし、今は誰もがネットにつながっている。前例を踏襲する必要はないはずだ。
「ESのガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などで写真の添付を求めることはやめてほしい。そんな写真はいちいち撮ってない」(理系・上位私立大)
「せめて企業説明会をしてからESでの選考をしてほしい」(文系・その他私立大)
「紙媒体のESからオンラインに統一してほしい」(文系・上位国公立大)
「就職活動はESを何社にも提出しないといけなく、時間がないため、多くの企業がオープンESなどオンライン上での提出にしてほしい」(文系・その他国公立大)
学生の声に耳を傾け、少しでも改善してくれる企業がいることを祈るばかりである。
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