中国が堂々と狙う1兆ドルのアフガン鉱物資源 中国政府のタリバンへの接近は危険な賭けか

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「永遠に変わらないものはない」

タリバンは特に中国との良好な関係を模索してきた。中国の当局者と国営メディアはタリバンとの良好な関係に向けた地ならしをしている。共産党機関紙・人民日報系の環球時報は、中国による投資はアフガンでは「広く受け入れられる」公算が大きいと指摘。「米国はレアアースを含む中国とアフガンの潜在的な協力関係に干渉する立場にはない」とも論じた。

中国外務省の華春瑩報道官は先週、「タリバンに対する不信感を強調する声もあるが、永遠に変わらないものはないと言いたい」と発言。「われわれは過去と現在を見る必要がある。言葉に耳を傾け、行動を見るべきだ」と語った。 

タリバンの旗を売る商売人(カブール、22日)撮影:Hoshang Hashimi / AFP / Getty Images)写真家:HOSHANG HASHIMI / AFP

タリバンによるアフガン制圧は、バッテリー原料のサプライチェーンにとって重要な局面が訪れているタイミングで起きた。米国、日本、欧州はいずれもレアアースの中国依存度を下げようとしているが、その実現には何年もかかり、多額の政府支援が必要になるとみられる。

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