高齢者の「賃貸入居」を難しくする3つの阻害要因

「住宅難民問題」の解決にはたして道はあるのか

65歳以上の住宅難民問題について解説します(写真:Fast&Slow/PIXTA)

65歳からの部屋探しを専門で支援する株式会社R65が、こんな衝撃的な調査結果を公表した。

65歳以上の「4人に1人」が、賃貸住宅への入居を断られた経験がある。20~30代の約6割は、この「65歳以上の住宅難民」問題を知らない。

若い世代には意識しづらいようだが、高齢者は賃貸住宅が借りづらいという現実がある。理由はさまざまだが、いくつかの原因については解決の糸口も見え始めている。詳しく見ていこう。

65歳以上の住宅難民問題とは?

R65が、全国の「65歳以上」と「20~30代」を対象に、65歳以上が住宅難民になりやすいことについて調査をした。65歳以上に、「不動産会社に入居を断られた経験があるか」を聞くと、「はい」と回答したのは全国では23.6%で、関東圏に限ると27.9%にまで上昇した。さらに、断られた経験の回数を聞くと、「1回」という人が半数近くになるが、「5回以上」という人も13.4%(関東圏では17.6%)もいた。

(出所)R65「「65歳以上が賃貸住宅を借りにくい問題」に関する調査結果」

調査結果から、賃貸住宅を借りる高齢者が多い都市部ほど、入居を断られた高齢者の数やその頻度が多いことがわかる。高齢になると賃貸住宅が借りづらいことはわかっていたものの、対象の多さや断られた頻度の多さを知ると、胸が痛むばかりだ。

R65によると、「65歳以上が入居可能な賃貸物件の割合は、全体の約5%しかないといわれている」という。高齢者が安心して暮らすには、商業施設や病院などが近くにあり、段差などがないバリアフリーな建物であることなども求められるので、こうした条件を満たしたうえで、入居を拒まれないという賃貸住宅を探すのは、本当に大変なことだろう。

次ページ借りづらい理由は?孤独死、認知症、連帯保証人……
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • 看取り士という仕事
  • 就職四季報プラスワン
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
メタバース革命が始まる<br>全解明 暗号資産&NFT

不正流出事件から4年。復活不可能に見えたビットコイン相場は米国主導で活況を取り戻しました。暗号資産を使ったNFTの購入、そしてNFT取引が広がるメタバースにもビジネスの機会が広がっています。日本は暗号資産とどう向き合うのでしょうか。

東洋経済education×ICT