小学生が自分から勉強をし始める「魔法の言葉」 「うちの子は勉強嫌い」という親に伝えたい

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ただし、親の目が届くといっても、親が「監視役」になってはいけません。そうなると、リビング学習のメリットは一気に薄れます。子どもが「ちゃんとやっているかどうか、ママ(パパ)にチェックされてる~」と思った時点でアウトです。

たとえば、

「ちゃんとやってる?」

「丁寧に書きなさいよ」

「ここ、また間違えてるよ」

などとうるさく口をはさむのはNG行為です。こうなったら、当然子どもは「もうごちゃごちゃうるさいな! 自分の部屋に行ってひとりでやるからいいよ!」と逃げたくなります。

親は聞かれたこと以外答えなくてOK

リビング学習では、基本的に、親は子どもから聞かれたこと以外は答えなくていいのです。子どもがわからないときに頼れる場所にさえなっていれば、それで十分です。

子どもがリビングで勉強を始めたら、「わからないことがあったら聞いてね」とだけ声をかけて、あとは家事なり仕事なり、親御さんがいつもどおりに過ごしている状態がベストです。

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最近では、働き方が変わり、在宅で仕事をされる方も増えたかと思います。子どもが勉強している横で親御さんが仕事をしているというのは、子どもにとってとてもよい影響があると思います。

「ふだんのお父さんやお母さんと違うな」

「こうやって働いてくれているのか」

「パソコンを打つの、速くてかっこいいな」

など、子ども心にもいろいろ感じているはずです。それは、決して子どもの勉強の邪魔にはなりません。

リビングでは、親御さんは相談場所としてのポジションだけを提供して、いつもの行動をしていつもの風景を作ってあげてください。それが子どもにとってのリビング学習にベストな環境になりますから。

葉一 教育YouTuber

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はいち / Haichi

1985年福岡県生まれ。東京学芸大学卒業後、営業職、個別指導塾の塾講師を経て独立。2児の父。

「塾に通えない子どもたちが、自宅で塾の授業を受けられる環境をつくりたい」という想いから、2012年6月、YouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」の運営を開始。授業動画はすべて無料で、小学3年生からの算数、中高生の主要教科を広くカバーしており、これを活用して自宅学習で志望校に合格する生徒が続出。チャンネル登録者数は150万人を超え、動画累計再生回数は4億回を超える。

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