「お金で時間を買う」発想が社員を幸せにする理由 「タイム・リッチ、環境リッチ」が生産性を上げる
というのも、僕らの会社は北海道から沖縄まで、その地域の優良企業に高度なスキルをもった人材を紹介するというオンラインサービスを展開しています。働く場所を自由にしようという発想がその根幹にあるのです。
「東京一極」のライフスタイルはもう古い
そもそも、東京に住んで東京で働くライフスタイルが本当に幸せだろうか、もう限界に来ているのではないか。だからこそ僕は、創業当初に住んでいた渋谷区という都心から神奈川県の湘南に引っ越し、さらには海外拠点を築く意図もあってマレーシアに移住しました。
これは僕だけの特異な例ではなく、多くの人に当てはまると思います。生まれ育った地元に帰ったり、自分が魅力を感じる地域に移住したりして、給料は下がっても可処分所得は増えるような働き方があるのではないか。
たとえば、地方でもともと神童と呼ばれるほど優秀な人が、東京の一流大学を出て東京の一流企業に入り、課長職になったが競争が激しいから、その先の部長にはなれない、という例は少なくありません。
このまま一生を過ごすと決めるのもいいと思いますが、地方の優良企業に行って、規模は小さくなるけどそこで役員になって、今まで発揮するチャンスがなかった自分のスキルを使って会社を上場させたり、さまざまな事業にチャレンジしたりする道もあります。
そういうケースがじつは非常に増えていて、僕らの会社はおかげさまで多くの地方企業に応援してもらっているし、事業も成長させることができているんです。
もう一つ、リモートワークが一気に浸透したことで、「地方に移住=給料が下がる」という前提が崩れつつあることは注目すべきです。
本書でも、「給料は下がるけど可処分所得は上がる」という書き方をしていますが、今はそうとは限りません。コロナ禍でリモートワークが浸透し、転職は必然ではなくなり、今の仕事を続けたまま地方に移住することが可能になっているのです。
もちろんオンラインのみで、オフラインと同じような仕事ができるかどうかは見極めが難しいところです。しかしオンラインでも信頼関係を築き、互いに気持ちよく働いていくことはできます。
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