「東京五輪レジェンド4人」メダルよりも凄い名言 体操・内村、ソフト・上野らのコメントから学ぶ
自分がどういう形でソフトボールや日本代表チームに関わっていくのかは、まだわからないながらも、「とにかくあきらめない」「前に進むことをやめない」というファイティングポーズを崩していないのです。後輩の選手たちはもちろん、全世界のソフトボール選手や子どもたちにとって、何と頼もしい言葉でしょうか。やはりトップは、時に理屈や実現性などを無視した力強いメッセージが求められているのです。
終わった瞬間から何かがスタート
ウエイトリフティング女子49キロ級の三宅宏実さんは、まさかの「記録なし」で終わり、3大会連続のメダル獲得はならず。また、今大会で引退することを明かしていたため、競技終了後のコメントが注目を集めました。
涙の理由を聞かれた三宅さんは、「いろんな葛藤があるんですけど、最後の5度目の(オリンピック)チャレンジで失格しちゃったんですけど、本当に今日の舞台まで多くの人たちに励ましていただいて、無事に立つことができて……」とコメント。真っ先に周囲の人々への感謝を語ったところに誠実な人柄が表れていました。
さらに、「『少し自分の気持ちの弱さが出ちゃったな』というのがあったんですけど、でも『最後まで自分なりに一生懸命ベストを尽くせた』と思うので、この大会で無事に舞台に立てたということに、本当にうれしい気持ちでいっぱいです」とコメント。悔しさと反省をにじませながらも、それを上回る達成感をストレートな言葉で語ったのです。
今後のことについて聞かれた三宅さんは、「今のところは『ちょっとゆっくりしたいな』と思っているんですけど、本当にひとまずいったん。『次のことは何かしら終わった瞬間からスタートしている』と思っているので、『次の道へ走りたいな』と思います」と哲学的なフレーズで締めくくりました。
21年間もの競技人生に幕を閉じたばかりのタイミングで、「終わったのではなく、すでに何かがスタートしている」と語れたのは、「これだけ頑張ってきた私なら何かを見つけられるはず」という確信があるからでしょうか。
三宅さんは5度の五輪出場で、銀メダルと銅メダルを獲得したほどのレジェンドでありながら、メジャー競技ではないがゆえの難しさに悩まされ、ケガなども含めて苦しかったことも多い競技人生だったようです。最近でも、「コロナ禍で練習場が使えなくなる中、自宅のリビングで練習を続けてきた」という苦境を乗り越えてきたレジェンドの言葉だけに、何かを終えようとしている人にとっての心強いメッセージとなっていました。
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