複業の第一歩に「3か月ごとの趣味」がいい理由 強みも、やりたいことも、これからつくればいい
私がMBA取得のため留学したスタンフォード大学もそうでしたが、アメリカの大学では季節ごとに部活を変える「シーズン制」のルールになっています。
春には野球部がありますが、秋にはありません。代わりにサッカー部や陸上部、アメリカンフットボール部などができます。冬になるとレスリング部やバレーボール部などになります。
スポーツでプロを目指す人はクラブチームに入るのですが、部活では1つのことをずっと続けることはありません。多くの部活を体験すると、自分の適正がわかってきます。それによって「パラレル」な活動をすることに対する慣れができるのです。
これには「1つのことに集中しすぎない」という意味もありますし、「新しいことは1シーズン(3カ月)くらい続けてみて判断すべき」という意味もあります。
何度かやってみて「自分には合わない」と思うこともあるかもしれないので、とにかく1シーズンは続けてみる。自分にそれが合っているかどうかを判断するにも、他者からの評価を見極めるにも、3カ月程度の期間を設けるのです。
逆に3カ月続けて、とても楽しいと感じたら、そのまま半年続けてもいいでしょう。そして、同じことに挑戦している仲間の中で自分が上位30%に入っていれば、「得意なこと」と判断します。「得意なもの」と判断したものの中でも「とくに得意だ」と感じたものは、トップ1割、あるいは5%に入るように頑張ってみるといいでしょう。
新しいことには挑戦し続けよう
ただ、得意なものが見つかっても、新しいものに挑戦することを止めてはいけません。得意なものはどんどんストックしていき、新しいものへの挑戦も継続するのです。
私の場合、インターネット上の趣味を多く持っており、つねに新しいものを試しています。noteもやってみましたし、プログラミングにも挑戦しました。
陸上に「十種競技」があります。この選手はものすごく大変です。100メートル走で100メートル選手と競争すれば勝てませんが、10種の競技をすべてできるからエリートと評価されています。
サッカーでもさまざまなポジションを経験していると「ユーティリティープレーヤー」といわれ、重宝されます。人が足りないときには、呼ばれるようになるのです。
複業も同じです。ユーティリティープレーヤーのように複数の強みがあると、その分、舞い込んでくる仕事の幅が広がります。
一つを100%極めるのではなく、3つを70%できるようになることを目指しましょう。