「スケボー女子」若年化が進んだ背景にあるもの 「レジェンド」が見たオリピック決勝の風景
「私はスケートボードの、とても多くの局面をすべて見てきましたが、これは歴史的瞬間です。この瞬間に立ち会うことができてうれしいです。私は彼女たちよりもかなり年上ですが、4位を逃すほど年老いてはいないので、それはよかったと思います」
決勝戦に残った8人のスケーターの中には、ともにブラジル人であるパメラ・ローザ(22)やレティシア・ブフォーニ(28)などのスケートボードの大スターはいなかった。
ブフォーニは世界でも有数の著名なスケートボード選手であり、今月カリフォルニアで行われたエックスゲームで6個目の金メダルを勝ち取った。しかし、ブフォーニの予選スコアは9位で、決勝戦に進むには一歩及ばず、自分を破って決勝に進んだのは、ほとんどが自分のようになりたがっている若い女子選手たちだった。
競技レベルが着実に上がっている
レアウもその1人だった。レアウは7歳のとき、ブラジルのテレビ番組で取り上げられた。ブフォーニがレアウに挨拶するために舞台に登場したとき、レアウは泣いたほどだった。
ブフォーニは、観客のいない特別観覧席で決勝戦のレアウを見ていた。2人はこの数カ月のほとんどを一緒に過ごし、ブフォーニは決勝戦の前にレアウに助言をしたかったのだ――楽しんで。プレッシャーを感じるには若すぎる。
サブローンは決勝に残った選手の中では最年長で、2番目の年長者よりも12歳年上だ。最後のトリックに臨んだときには4位につけていたが、大掛かりなフィニッシュは転倒に終わった。コンクリートに頭から落ちるのは珍しい結果ではない。決勝に進出した選手が試みた40のトリックのうち、無事に着地したのはわずか14だったからだ。西矢は最後のトリックで着地した唯一の選手だった。
「数年前ならあれで十分に勝つことができました」とサブローンは話す。「これはまさに、今ではこんなにも多くの優秀な選手がいるということです。時代が変わったのです」。
その事実自体が勝利のように感じられた。
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