グローバル人材に求められる3つの素養とは?

日本の英語教育を変えるキーパーソン 加藤智久(3)

大前提となる英語に特化して考えてみても、ある事業を外国人と共同でやっていく人だけが英語ができればいいというわけではない。会社で英語をある程度使うというのは、日本企業でも今後増えていかなければいけないことだと思うのです。たとえば、今、フィリピンやベトナムなどでは日本語ができる人材でないと日本企業に応募しづらいという現状があります。これだと獲得できるのは、自分の昇進の道には日本語ができることが必要と考えて努力した人材だけに偏ってしまう。

だから今後は日本の本社でもある程度英語が通じるという、フランスなど、ヨーロッパの企業のような状態にもっていかないとやっていけない。人を束ねることができて、外国人とでも英語を使って抵抗感なく仕事ができる人材が、今後、絶対に必要になってくると思います。

中高生の英語教育に求む「楽しさ」

安河内:レアジョブの創始者である加藤さんも中村さんも、日本の中でトップの中学高校からトップの大学に行ったにもかかわらず、なぜか英語で苦労された経験をお持ちだという。また、海外に行くとほかの国の人たちはけっこう英語ができるということも痛感されていると思います。ということは、おそらく日本の英語教育は全体的にうまくいっていないと言えますよね?

では、ずばり何を変えていけばいいとお考えですか? どこをどうすればこの国の英語教育がよくなって、日本人が英語を話せるようになるのでしょうか?

加藤:一言で言えば、「英語は楽しい」という思いをみんなに持ってもらうことではないでしょうか。今、英会話のサービスを提供していてわかるのが、中学、高校のときにしっかり英語の勉強をしていた方ほど、レアジョブ英会話を始めてからの伸びが早いということです。ただ、伸びが早い=最初は話せないという事実もあります。中高生にとっての英語はどうしても○×をつけられ、点数で評価される教科のひとつでしかない。

でも、実際のビジネスの現場や日常で求められる英語の中心は、コミュニケーションなのです。そしてこのコミュニケーションは思いのほか楽しい。自分を表現できたり、相手を驚かせたり喜ばせたり、もしくは逆に相手から驚かされたり喜ばされるやり取りには、楽しさが伴うはずなのです。ですが、日本の中高教育だと○×つけられるだけの嫌な思いしか持ってない。そこが問題なのです。

ほかの人が知らないことを英語で話したり、逆に自分が知らないことを英語で教えてもらったり、自分をわかってもらうために英語を口にする楽しさを味わってもらうのが、日本の英語教育や英語学習全般を変えていく力になると考えています。

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