30代後半から無慈悲に太り続けてしまう根本原因 「ミトコンドリア」の量が脂肪燃焼の鍵を握る
もう1つは、体の硬さ。ミトコンドリアがたっぷり含まれる筋肉の多くは、骨や関節の位置を正しく維持するために使われています。しかし体を大きく動かす機会が減ると関節の動きが悪くなり、関節を支える筋肉は働けなくなって、やせ細る一方に。関節を支える筋肉の衰えが進むほど関節にもゆがみが生じ、ほかの筋肉まで動きにくくなって衰えるという悪循環を起こすのです。こうしてミトコンドリアの数は減っていきます。
背骨を横に曲げる動き、肩甲骨を背骨に近づける動き、脚を内外にねじる動きの不足は、関節の動きを悪くするワースト3です。なかには関節が正常に動く人と比べ、可動域が平均7割減している部位すらあります。
憎き脂肪を減らす救世主、ミトコンドリアが減る理由
では、なぜミトコンドリアは減ってしまうのでしょうか。
ミトコンドリアはほとんどの細胞にあるものの、じつは細胞によって含まれる量が大きく異なります。膨大な数のミトコンドリアが詰まっているのは、体の奥でつねに姿勢の維持などに活躍している筋肉の細胞です。
普段から、この筋肉を使えていれば血流がよくなり、筋肉の密度も高まってミトコンドリアの数も維持できます。しかし使えていないと、ミトコンドリアは眠ったような状態になるため脂肪や糖を燃やす働きが低下。さらに数まで減っていきます。何をしても落ちない嫌な脂肪を燃やす鍵を握る、この筋肉が知らぬ間に衰えてしまうのです。
筋肉というと「また筋トレ?」と思われるかもしれませんが、ミトコンドリアたっぷりの筋肉は、うれしいことに頑張って鍛える必要はいっさいなし。つまりダイエットしたい人の救世主とでも呼ぶべき存在なのです。それだけではありません。ミトコンドリアは脂肪や糖を燃やしてエネルギーをつくる「発電所」ですから、減れば体が冷えて不調を抱えやすくなる一因に。逆に増えると疲れにくくなり、朝のめざめもよくなるうれしい効果が得られます。
つまりミトコンドリアは健康維持の鍵も握っているのです。
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