誕生日のサプライズ「脳科学的」正しいタイミング 「ドーパミンが大量放出」される3つの条件とは

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おそらく一番相手のドーパミン放出量が多いのは、日付が変わるタイミングです。

誕生日当日に会うとすると、相手は当然、「プレゼントをくれるかもしれない」と 期待に胸を弾ませます。食事もして、楽しいおしゃべりをしているうちに、時間がアッと言う間に過ぎて、気がつけば日付も変わりそうな、そろそろ帰ろうかというとき。相手は、少々不安になってきます。

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「別に高いものでなくていいから、プレゼントをくれてもよさそうなのに」そんな期待もあったのに、渡す素振りも見られないと、不安に不満も加わってきます。日付が変わりそうになって、「もう何もないな」とあきらめかけたところで、「誕生日おめでとう!」と渡すと、相手にとってはこれ以上ないサプライズになります。ビックリとうれしさが輻輳して、脳内で大量にドーパミンが放出されます。

ドーパミンが放出されるもう1つの要因は、サプライズです。誕生日に相手に喜んでもらうプレゼントを渡すのは、利他性かつ不確実性に富んだ行動です。「サプライズ」という極上のデザートまで支給されたら、ドーパミンが大量放出されるのは間違いありません。

「ドーパミンが放出される」3つの要素

  1. ①ハードルが高いことをする
  2. ②相手に喜んでもらえる
  3. ③サプライズをする

この3点セットが揃うと、ドーパミンが大量放出されます。

利他性かつ不確実性を軸とする選択をするときも、考慮しておきたいことです。

茂木 健一郎 脳科学者

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もぎ けんいちろう / Kenichiro Mogi

1962年東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、文藝評論、美術評論などにも取り組む。2006年1月~2010年3月、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」キャスター。『脳と仮想』(小林秀雄賞)、『今、ここからすべての場所へ』(桑原武夫学芸賞)、『脳とクオリア』など著書多数。

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