筆算の仕組み「説明できる人」「できない人」の差 頭がよくなるためにやりたい思考の癖づけ

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ただ、この「45」には「×10」が隠れているので、足す際には、

1242+450 = 1692

ということになります。この計算方法の利点は 6×7=42の「4」や3×7 =21 の「2」を小さく書かなくていいことです。また、②+③の暗算でミスしないように45と書かずに、縦に24、21と3行にして足すのも良いと思います。

このようにすれば 2桁の数字の掛け算が今まで以上に、スピーディかつミスが少なくなることでしょう。

論理的な思考は記憶力も高める 

高校生のときは落ちこぼれ、456位のビリで、数学の点数も0点。そんな私が大学時代の塾講師のバイトをきっかけに数学にどっぷりと浸かり、今では数学系ユーチューバーとして毎日数学についての動画をアップしているなんて、すごく不思議なものだなと感じます。

『中学生の知識で数学脳を鍛える』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

そんな私だからこそ実感するのは、数学を通して、自らの興味の幅を広げてきたのではないかということです。もちろんすべてのことに数学が関係しているわけではありません。しかし、数学を通して学んできた「なぜそうなるのか」などの考え方は、その他のジャンルに派生して生きている、と思います。

「なぜそうなるのか」と考えることは原理原則をしっかりと考察し、理解することです。つまり正しい論理展開を理解するということです。そうした論理展開の1つ1つの段階には意味があるわけで、意味があることは記憶に残りやすいのです。

また「なぜそうなるのか」と考えることは、好奇心のスタートであるとも言えます。いろんな物事の「なぜ」という考えから派生的に好奇心の幅を広げてくれるに違いありません。かつて私は「アタック25」というクイズ番組に出演し、トップ賞をいただいたことがありますが、論理的な展開の中で、いろんなことに派生した興味がそのまま記憶というものにつながり、クイズでも生かせたのかな、などと思っています。

論理的に考えられるとはそれ自体が武器であり、そのことで記憶力をも高める効果があり、好奇心の幅を広げてくれるものだと思います。その第一歩目として数学で論理力を高めてみるのはいかがでしょうか。

鈴木 貫太郎 数学系YouTuber

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すずきかんたろう / Kantaro Suzuki

1966年生まれ。早稲田大学社会科学部在学中に予備校講師(算数・数学)のアルバイトをはじめ、過去問を徹底研究。その後、数学を離れたが、海外在学中に「オイラーの公式」を理解したいという思いから再び数学に没頭する。2017年からYouTubeにて数学解説動画の投稿を始め、以降、毎日1本を配信している

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