発達障害でも「仕事ができる人・できない人」の差 成功のコツは「デキる人を丸パクリ」すること

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F太:借金玉さんの本を読んで「なるほど」と思ったのは、自分の中でタスクが滞留したときは人に話を聞いてもらいながら整理する、という話。その人の頼り方、すごいなと思いました。

借金玉:他人の恋愛相談って、「脈ないな」と思ったら7割くらいは当たるじゃないですか。不思議なもので、人間は他人のことだとわかるんですよね。ADHD同士で話を聞いてもらい合っても成立するし、なんなら優先順位まで決めてあげられる。

F太:いまは会議も打ち合わせもオンラインが中心だから、雑談が減ってしまっていますが、「僕の思考の整理に付き合ってくれ」は雑談のネタにもなっていいですね。自分の会社でもやってみようと思います。

勉強法は「丸パクリ」したほうがいい

小鳥遊:私も発達障害と診断されているんですが、発達障害をもつ人の中にも、社会で活躍できる人とできない人がいます。何が違うと思いますか?

借金玉:ひとつのことを継続的にやる人と、やらない人。できるまでに人の10倍かかったとしても、「10倍やればできる」ということなので、数カ月スパンだと追いつけなくても、年単位で見れば追い抜ける可能性がある。僕は文章を書くことくらいしか継続できていませんが、続けた蓄積が結果につながっています。

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F太:僕は以前コールセンターで働いていたんですけど、コールセンターには「このトークをマスターすれば契約が取りまくれる!」という鉄板トークの型(トークスクリプト)がたいてい用意されています。でも僕はそれを無視してアドリブで話してしまうタイプだったんですが、そういう人って最初は成績がいいけどすぐに成長が止まるんです。逆に、トークが苦手でも愚直にトークスクリプトを繰り返す人は、あとから劇的に伸びていました。

公認会計士の勉強をしていたときも、同時期に勉強していた発達障害の知人は合格して、僕は受からなかった。どうやって勉強したのか聞いたら、「できる人の勉強法を丸パクリした」と教えてくれました。基本や手本を徹底的に再現することは、成長の近道なんですね。

借金玉:何かをするとき、「やり方の解像度を上げる」ことも大事だと思います。僕は最近まで歯磨きがちゃんとできていなくて、歯をひとつダメにしました。歯磨きだから、エナメル質をただ磨けばいいと思っていたけど、歯と歯茎の間のゴミを取るという作業を理解しないと「できた」ことにはならない。なんでもそういうところに気づけると、とてもいいんですけどね。

小鳥遊:私は大学を1年浪人しているんですが、それも「解像度」が低かったからです。「世界史はとにかく教科書を読み込め」と言われて、本当に小説を読むように読んでしまったので、何度も読みましたが憶えられずに結局合格できませんでした。

借金玉:僕も20代の頃は、「あの資料見ておいて」と言われたら、本当に見るだけでしたね(笑)。「どう思う?」と聞かれて、「見ただけなのでわかりません」みたいな。

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