中国の2大ゲーム動画配信プラットフォームである「闘魚(DouYu)」と「虎牙(HUYA)」の合併計画が、中国の独占禁止法の執行機関である国家市場監督管理総局(市場監管総局)に却下された。同局は7月10日に公表した通知のなかで、両社の合併は「市場における公正な競争を排除・制限する可能性があり、認められない」と結論づけた。
闘魚と虎牙の合併計画を描いたのは、ネットサービス大手の騰訊(テンセント)だ。同社は虎牙の発行済み株式の51%、闘魚の37.2%を保有する両社の筆頭株主である。なお、虎牙は2018年5月にニューヨーク証券取引所、闘魚は2019年7月にナスダックに上場している。
テンセントによる闘魚と虎牙の合併準備は1年近く前にスタートした。2020年8月、テンセントは闘魚と虎牙の株式交換による合併を提案。2020年10月にはその具体案を公表した。虎牙が闘魚の全株式を取得して100%子会社化するというもので、テンセントは合併後の新会社の株式を67.5%保有する支配株主となるもくろみだった。
合併案の審査は236日に及んだ
市場監管総局の通知によれば、同局は2020年11月16日にテンセントが提出した合併案の審査申請を受け付けた。そして独禁法の規定に基づき、闘魚と虎牙のマーケットシェア、市場に対する支配力や集中度、合併後の市場競争への影響などについて分析を行った。
合併案の審査は236日の長きに及んだ。市場監管総局が出した結論は、「両社の合併は中国国内のゲーム動画配信市場とオンラインゲームの運営サービス市場において、公正な競争を排除・制限する可能性がある」というものだった。
これに対してテンセントは、「審査結果を真摯に順守し、(当局の)監督に積極的に協力する。法規に従った経営を行い、社会的責任を着実に全うする」とのコメントを出した。
(財新記者:関聡)
※原文の配信は7月10日
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