「ムダ会議・ムダ面談」がいまだに減らない深い謎 上司と部下、立場を越えて腹を割る3つの方法

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そこで、より積極的に意見を出し合ったり、建設的な話をしたりするために、面談を実施することで残業が発生する場合は残業代を支払います。そして、そのことを部下に事前に伝えます。そうすることでお互い仕事として本気で面談に取り組むことができます。

日本の職場では、なぜか面談などのコミュニケーションは、仕事の時間内にやるものではないという風潮があります。ところが、面談や会議は仕事です。本来、その時間は給与が発生して当然なのです。

部下が上司に本音を話したくない2つの理由

これまで解説させていただいたとおり、「やらされ感」を払拭し「当事者意識」を持って臨むことが面談にとって非常に重要であることがわかっていただけたと思います。

そこで、最後にお伝えしたいのが、面談で本音をなかなか話してくれない部下をどうすればいいのかという問題です。

部下が上司に本音を話さない理由は主に2つあります。

1つは上司に話すことで他の人にまで情報が漏れてしまうのではないかという不安です。そしてもう1つは上司が信頼できないので話せないということです。

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本音というのは誰しもあまりオープンにしたいものではありません。だからこそ、部下は自分が話したことが勝手に会社や職場の同僚などに漏れることがないか心配しています。この不安を解消するためには、上司の方から秘密厳守を申し出ることが有効です。

また、上司と部下の信頼関係に問題がある場合もあります。その場合は、なぜ現状のような関係性になってしまったのかを考え、もし思い当たるふしがあるのであれば、上司といえど部下に対して謝ることが重要です。

非常に難しいことかもしれませんが、小手先のメソッドに頼るよりも、シンプルに謝る方が信頼関係を回復できる可能性はきわめて高いといえます。上司と部下で本音で話し合うためには、上司の本気さや謙虚さ、そして洞察力が非常に重要です。上司から見れば小さく思えることでも、部下は細かなところまで繊細に感じ取って、日々職場で仕事をしているからです。

大橋 高広 NCコンサルティング社長

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おおはし たかひろ / Takahiro Ohashi

1982年生まれ。大阪府出身。人事評価制度、管理職育成、職場改善の専門家。大阪商工会議所人事労務サポート推進パートナー、八尾市や守口市、門真市、和泉市などの商工会議所専門相談員。同志社大学を卒業後、大手通信系企業にて歓楽街での飛び込み営業を経て、経済団体に入職し中小企業の経営支援に従事する。その際、橋下徹氏による府政改革を経験。その後、中堅製造業で総務経理を担当する傍ら、父から息子への事業承継を推進。2015年、NCコンサルティングを設立。

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