ヤフーが中国アリババグループの通販サイト「タオバオ」と提携、中国商品専門サイトを開設

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 ところで、タオバオに出品されている約4.5億点の商品のうち、チャイナモールで買えるのは約1割の5000万点。輸出入が禁じられているものに加え、中国のネット通販では普通に流通している海賊商品を除いている。また、トラブルを減らすため、出品者もタオバオ内での評価が高い店舗・事業者に限定した。
 
 ヤフーの井上雅博社長は、「事故的には不適切な商品が混じることはあるかもしれないが、日本と同様に常にパトロールしている。また購買代行会社が間に入るので、入金したが商品が届かない、あいるはその逆、といったケースはないだろう」と説明。「衣料品など日本で人気の商品では、現地商品価格は日本の8~9割引、内外の送料や諸費用込みでも6割引くらいで購入できるようになる」とアピールした。

また、タオバオの陸兆禧社長も、「中国からも、日本メーカー製電気製品などを格安で買えるようになる」と説明した。
 
 日中双方とも、とりあえずの課題は「機械翻訳」の水準だ。なかなかの”名訳”が多いため、文字を読むだけでは意味がよく分からないものが多い。井上社長は「商品の写真を見ながら好意的な想像力を働かせれば、なんとか内容がわかるのではないか」という。アリババの馬雲会長も、「人間の翻訳能力の高さに改めて感動できる」と語る。両者とも、翻訳品質の向上に力を入れていくとともに、出店者がそれぞれの市場に向けて翻訳文も用意するようになることにも期待を寄せている。
 
 ヤフーにとって、ネット商取引事業は広告事業に次ぐ収益源。個人オークションと、事業者によるモール型のネット通販からなるが、個人オークションは普及が一段落してこのところは横ばい、ネット通販も楽天やアマゾンの後塵を拝する地位に甘んじている。今回の提携により、成長著しい中国市場を商圏とすることで、再成長を図りたいところだ。

(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)

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