激務度はあがる一方なのに、所得アップを感じられない……。そこで、「もっと年収を下げてもいいから、ホワイトな転職をしたい」とキャリアダウンへ動く層か、「さらに年収を上げて、早く楽になりたい」と邁進するタイプに分岐していくのです。
30歳代で年収1000万円以上を稼げる人は相当レアですが、一応触れておきましょう。ごく一部の高所得者になれるのは、商社や金融など、大手企業でも一部業界の総合職か、外資系コンサルティングファーム、製薬、投資銀行の社員などに限られます。
東洋経済オンラインの2020年12月24日の配信記事「最新『30歳年収』ランキング全国トップ500社」 では、キーエンスや三菱商事など高収入で知られる企業名が名を連ね、国内に上場している企業では、わずか16社のみが「30歳の推定年収1000万円以上」にカウントされています。
年収1000万円超の世界では、土日勤務は当然で、朝から晩まで仕事のことを考えている方も少なくありません。しかし、それが不幸ではなさそうなのです。たとえば、私のようなライターも、売れっ子は年齢に関係なく年収1000万円以上を稼ぐ方もいます。
こういう「外れ値」の集合体が、年収1000万円超えの世界には集まりがちで、いずれも仕事が好きで仕方がない、という共通点があります。必然的に家族に仕事への理解を求めることになりますので、パートナーは自分の仕事をサポートしてくれるか、少なくとも仕事中は放置してくれる人が望まれます。
男女の給与ギャップ解消が課題
最後に、男女別の年収階層を見ていきましょう。
こうして見ると、女性は年収300万円以下が6割を占め、年収600万円以上にはほとんどいないことがわかります。この国税庁の調査には、パートやアルバイトの人数も含まれている一方、副業など通年で仕事をしていない人のデータは含まれていません。フルタイムで働く会社員や、副業をしている人を集計すれば、もっと稼いでいる女性は多いかもしれません。
とはいえ、依然として女性の年収が男性に大差をつけているのは明らかです。今回は原因の調査にまで触れませんが、政府が少子化で女性活躍を推進する方針を取っているなか、給与ギャップをどう解決していくかは、引き続き課題と言えそうです。
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