コロナ禍に見舞われた2020年もあと数日で終わる。東洋経済オンラインでは上場企業のうち、3217社を対象に各社の30歳社員の年収を推計。全国トップ500社のランキングを公開する。
単体の従業員数が10人に満たない場合や平均賃金の発表がない企業、一部業種などは集計対象から除いており、有価証券報告書の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「令和元年賃金構造基本統計調査」を基に試算した。
業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。
また、純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員のみで成り立っているケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。こうした純粋持ち株会社について、原則としてランキングの対象から除外していることも、併せてお断りしておきたい。
M&Aキャピタルパートナーズが今年も全国1位
全国1位はM&Aキャピタルパートナーズの推計3010万円(前年2392万円)で連続1位となった。3位日本商業開発(1521万円)、4位ヒューリック(1430万円)などランキング上位常連企業が名を連ねている。
2位のキーエンスは、1637万円(前年1840万円)だった。大阪に本社を置き、全国的にも知られる超高給企業で、FAセンサーが主力のメーカーだ。中部地方の最上位は山梨県に本社を置く13位ファナックの1026万円だった。
30歳は企業人としてはまだまだ若手に位置づけられ、超高給プレーヤーはごく一部の企業に限られる。本ランキングで30歳推計年収が1000万円を超えたのは16社だった。