英小学教師が吐露「コロナ禍の学校教育」真の不安

浮き彫りになる対面授業ができないデメリット

インタビューに応じる小学校教師のサラ・パタソンさん(撮影:越膳こずえ)
新型コロナウィルスの感染が拡大する中、子どもたちの学校教育をどうするのか。各国に共通するその課題に対し、イギリスの小学校はさまざまな取り組みを続けてきた。日本にも参考になりそうな話はないのだろうか。
イギリスの小学校を通して考える「学校とコロナ」。第2回は東部の小学校で教壇に立つサラ・パタソンさんに、じっくりと尋ねた。
第1回:英国の小学校「超厳格コロナ対応」から学べること

リアルタイムでないリモート授業の問題点

サラさんは、イギリス・ケント州の公立小学校セント・ニコラス・アット・ウェイドで4年生(8~9歳)を担当している。クラスの児童は24人。教員生活17年のベテランだ。この学校では、最初のロックダウン(封鎖)が始まった2020年3月から授業の軸足はリモートに移った。登校を許されるのは、医療従事者ら「キーワーカー」(エッセンシャルワーカー)の子弟だけ。リモート授業は基本「自習」形式で行われてきた。あらかじめ作成された教材を学校のホームページ(HP)にアップし、子どもたちはそれを使って自宅で学ぶ。「リアルタイム授業」「同時双方向」ではない。

――サラさんの学校では、リアルタイムのライブ授業をやっていないんですね?

そうです。ライブ授業は一切していません。授業以外で児童が集まるリモートのライブイベントもやっていません。でも、学校によっては教員が学校や自宅にいて、自宅にいる児童たちに向かって、その日に行うことを説明したり、話をしたりするところもあります。そして、児童はリモートの自習タイムに入ります。そういう場合は、午後から教員がライブで質問に答える時間を設けているようですね。

リモートであっても、ライブなら教員はその場で説明できて、質問にも答えることがきます。その点ではプラスです。

ただし、児童のスクリーンタイムはとても長くなり、保護者の対抗意識が高まりかねないという問題もあります。自宅の環境が互いに見えてしまう、ほかの保護者が自分の子どもを見て比較する……そういうことを危惧している人も少なくありません。

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