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アップルが「最強の資金繰り」を維持できる理由 決算書から読み解く「アップル躍進」の秘密

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しかしアップルも、初めからこのような状態だったわけではありません。営業赤字に陥っていた1996年度はCCCがプラス50日だったのです。

1996年といえば、スティーブ・ジョブズ氏がアップルに復帰した年です。ジョブズ氏はアップルの最高経営責任者に復帰した後、いち早くCCCの問題に気づき、改善に乗り出しました。

(出典:『カンタン図解で圧倒的によくわかる!【決定版】決算書を読む技術』)

陣頭指揮は現CEOクック氏

CCC改善の要となる商品や部品のサプライチェーン・マネジメント(SCM)再構築の陣頭指揮を執ったのが、現最高経営責任者のティム・クック氏です。

世界中に部品の供給網を張りめぐらし、外部企業に生産を委託する方式に切り替えました。そして製品在庫を完璧にコントロールし、市場の需要に対する製品の供給量を正確に調整することで、無駄な在庫を圧縮できたのです。

これにより、短期間でモデルチェンジするアップル製品においても、旧モデルの製品を大量に抱えることがなくなりました。

(出典:『カンタン図解で圧倒的によくわかる!【決定版】決算書を読む技術』)
『カンタン図解で圧倒的によくわかる!【決定版】決算書を読む技術』(かんき出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

結果として、2000年以降は安定的にCCCがマイナスを維持し、今日に至るわけです。このようにアップルは、CCCの改善をきっかけに、今日のような超優良企業にまで成長しているのです。

以上のように、決算書には企業の現在の姿が詰まっており、分析することで企業の問題点や改善点をあぶりだすことができます。そして、一見難しそうな決算書も、図に置き換えることでわかりやすくなり、その本質をつかむことができます。

みなさんもぜひ、ビジネスで大きな武器となる「会計的ビジネスセンス」を身に付けてみてはいかがでしょう。

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